戦型は角換わり
初手から▲7六歩△3四歩▲7八金△3二金▲2六歩△8五歩▲7七角と進み、戦型は角換わりになった。3手目▲7八金は角換わりを目指す立ち上がりとしては珍しいが、佐藤天七段によると「後手の棒銀を警戒する含みがある」とのこと。△3二金を省略して仕掛けてくる順があるという。本譜はじっくりとした駒組みになった。最近の角換わりは先手が高勝率をあげており、「4月から9月12日(9月第2週金曜日)までの公式戦を調べてみると、先手側が34勝12敗(2千日手、1持将棋)と7割以上の勝率」(19手目棋譜コメントより)と、かなりの差が出ている。後手は課題を突きつけられている現状にある、と言っていいだろう。羽生王座の作戦に注目だ。
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