過程の違い
局面は27手目▲5八金右まで進みました(第1図)。第58期王座戦五番勝負第2局(2009年9月16日対局)▲羽生善治王座-△山崎隆之七段(現八段)戦と似ています。
ただし、▲羽生-△山崎戦は先手が棒銀にし、▲1五銀と出られないように△1四歩と受けたのを見て、先手が▲3六歩と突きました(第2図)。
本局は▲3六歩~▲3七銀と早繰り銀から棒銀にした(第3図)ため過程が異なります。そのため、先手は▲1五銀と出にくく(飛車のコビンが狙われやすい)、後手は△1四歩と受けずに対応できています。
もっというと、後手の角交換のタイミングは本局が4手目、▲羽生-△山崎戦は8手目でした。
時を経て、駒組みが工夫されていることが分かります。