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2013年10月21日 (月)

意表の手損

28_2羽生王座は図から▲5八玉と形を直した。本来は初形の5九玉型から1手で指せた手。本譜は先手が1手損したことになる。なぜこのタイミングで▲5八玉なのか、最初から▲5八玉とはできなかったのか。検討陣は羽生王座の真意をつかみかねている。


勝浦九段「ここで玉を戻すとは思わなかったな。普通は前の手(▲6八玉)をいかさないといけないんだけど」

木村八段「▲5八玉は本人以外のだれもが意外だったと思います。真意はわかりません。わかりませんが、日経新聞の観戦記で明らかになるでしょう。感想戦で羽生さんが『まあ、こう指しますよね』と流しても、片上さんが『いや、どういう狙いだったんですか?』とズバッと質問してくれますから。片上さん、聞いているかな」

背中越しに話を聞いていた片上六段は、両手で耳を押さえていた。

C005 
(牛蒡)

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