(羽生新王座。王座のタイトルは通算20期目)
【羽生新王座インタビュー】
――今日の将棋を振り返って
「千日手局のほうは、ちょっと終盤足りないかと思っていたので、千日手はしょうがないかなと思います。
指し直し局はずっと駒損なので、飛車を取られたあたりは自信がなかったです。そのあともずっとわからなかったですね。かなり際どい局面が続いていたと思います」
――これで王座20期獲得となりました。大山康晴十五世名人の同一タイトル獲得記録(王将20期)と並びました
「積み重ねの形として、そういう大台に乗ったのは嬉しく思っています」
(初めてタイトルを失冠した渡辺前王座)
【渡辺前王座インタビュー】
――今日の将棋を振り返って
「千日手局のほうは、夕食休憩のときにはっきり悪いと思っていました。最後は一瞬だけ勝ちになったかと思いましたが、△6六銀(下図)がすごい手で、あの局面は千日手なのかなという気がします。
指し直し局はなかなか攻め合いに行けなかったので……難しいところもあったかもしれませんが、終始押されていた将棋だと思います」
――五番勝負を振り返って
「押されている将棋も多かったので、この結果も仕方ないと思います」
時刻はまもなく2時を回ります。
控え室では、「もういつ投げてもおかしくない」と言われ、モニターに視線が集まっています。
形勢は先手勝勢です。
(八雲)
図は0時5分頃の局面。
――以下棋譜コメントより抜粋――
「△2八と(▲同飛は△6六金)と寄れますが、▲1三歩成から殺到されて、玉を下段に落されるのが痛いです。ここ数手で先手が少し指しやすくなったような気がします」(行方八段)
(八雲)