第66期王将戦七番勝負第1局
竹の丸
棋士が来訪
15時40分ごろ、控室に高野秀行六段、中尾敏之五段、八代弥五段が訪れました。掛川で講座と指導対局をした帰りとのこと。八代五段は封じ手封筒に触れるのが初めてと話していました。神谷八段は浜松市出身、中尾五段は富士市出身、八代五段は賀茂郡出身で、静岡県が地元の棋士です。高野秀六段と八代五段は継ぎ盤で検討に加わり、中尾五段はその様子を見守っていました。
王将戦掛川対局
掛川での王将戦開催は8年連続。過去の対局について下にまとめました(左側が先手、肩書は当時)。これまで郷田王将は1勝1敗、久保九段は1勝2敗です。
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2016年 第65期 第1局 郷田真隆王将○-●羽生善治名人
2015年 第64期 第1局 渡辺 明王将○-●郷田真隆九段
2014年 第63期 第1局 渡辺 明王将○-●羽生善治三冠
2013年 第62期 第1局 佐藤康光王将●-○渡辺 明竜王
2012年 第61期 第1局 佐藤康光九段○-●久保利明王将
2011年 第60期 第2局 久保利明王将●-○豊島将之六段
2010年 第59期 第3局 久保利明棋王○-●羽生善治王将
1日目午後のおやつ
6年前の形
本局の流れを振り返ります。振り駒で郷田王将の先手番に決まり、後手番になった久保九段は△5二飛(6手目)と得意のゴキゲン中飛車に構えました。
郷田王将はゴキゲン中飛車対策として定番の超速▲3七銀戦法で対抗します。久保九段は△3二銀~△5六歩(18手目)と積極的にさばきに出る作戦を選びました。
後手が5筋で飛車をさばいたところで、▲6五角(23手目)が序盤の焦点になる一着でした。この手は2011年2月の公式戦で深浦康市九段が初めて指し、その年に公式戦では8局の実戦例が出ています。しかし不思議なことに、翌年以降、ぱったりと見ることがなくなりました。飯島七段は「後手に決定的な対策が出たわけではなく、先手に別の有力な手段が出たからではないか」と分析します。郷田王将と久保九段は、ともに居飛車側を持って経験があります。
【王将戦:郷田 角手放し急戦狙う 険しい局面に 第1局 - 毎日新聞】 http://mainichi.jp/articles/20170108/k00/00e/040/164000c