第64期王将戦七番勝負第7局 Feed

2015年3月27日 (金)

27日の弘前市は晴れ。日差しは暖かいですが、風が強めです。2日目は9時に封じ手が開封される予定です。


■2日目のスケジュール
~9:00 指し手再現、封じ手開封
10:30 午前のおやつ
12:30~13:30 昼食休憩
15:00 午後のおやつ

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2015年3月26日 (木)

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控室の予想の本命は△9五歩。真田七段は△7四飛です。

【先崎九段】
(1)△9五歩を予想します。先手は▲同歩の一手なので、後手は3手目を一晩考えられます。この突き捨ては損にならないでしょう。△9五歩▲同歩△9七歩はホンワカした進行です。△9七歩以外にもっとアグレッシブな手があるかどうか。ゆっくり指すなら(2)△4二金上から△3一玉もあるかもしれませんね。

【真田七段】
私が嫌なのは(3)△7四飛です。以下▲7五歩は△同飛が角に当たります。(4)△7六歩▲同銀は後手の駒が圧迫されそうなので指しにくいです。

【古田初段】
△9五歩、△4四歩、△4四銀など、いろいろ考えました。本命は△9五歩。これを封じ手にして▲同歩の先を考えたいです。

【工藤さん】
私は攻め将棋なので、7五歩を取られる前に△9五歩▲同歩△9七歩と動きたいです。

定刻の18時になると、渡辺王将はすぐに次の手を封じる意思を示しました。封じ手用紙と封筒、のりとペンを持って控室に向かいます。しばらくして対局室に戻り、郷田九段に2通の封筒を差し出すと、郷田九段が封筒にサインをします。郷田九段が再び渡辺王将に封筒を返し、渡辺王将が立会人の先崎九段に封筒を預けて1日目が終了しました。

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真田七段に今日ここまでの流れを振り返ってもらいました。

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「先手になった郷田さんが相掛かりということで用意されていた作戦と思いますが、後手も6二銀型が古い形で、これも渡辺さんの用意していた作戦と思います」

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「先手の▲4六歩から▲4五銀という動きが特徴的でしたね。5一金型に反応して、相手が低い形なので、攻めさせて受け止める構想に出たと。▲6六角も、手厚くして押さえ込もうというつもりです。ただ、本来は相掛かりでは先手が攻め主体ですから、(本譜の順は)曲線的ですよね。主導権が後手に渡る展開で、先手を持って勇気のいる展開だと思います。後手としてはマークしていた動きと違うのではないでしょうか。お互い読みが食い違っている可能性はあります。流れははっきりしてきました。後手の攻め駒がどれだけさばけるか、先手は攻めを封じることができるかという勝負ですね。好みの出る局面ですが、形勢はまだこれからです」

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弘前市はかつて津軽氏が治める弘前藩の城下町として栄えました。弘前藩初代藩主の津軽為信が築城を計画し、2代藩主信枚の時代に完成したのが弘前城です。築城当初の天守は五重で、本丸の南西隅に位置していましたが焼失したと伝わっています。現在の天守は文化8年(1811年)、9代藩主寧親が再建したもの。重要文化財に指定されています。
弘前市のマスコットキャラクター「たか丸くん」は、弘前城が別名「鷹岡城」と呼ばれていることから、鷹をイメージしたものです。弘前は鷹岡、高岡と呼ばれていた時期があり、森では鷹狩が行われていたそうです。今でも弘前公園の近くには鷹匠町という地名が残っています。

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郷田九段は13時26分に対局室に戻りました。13時30分、「時間になりました」と古田初段が告げた直後に、渡辺王将が入室。対局が再開しても、郷田九段がすぐに指す気配はありません。「うーん」とうなりながら、険しい表情で盤に向かっていました。

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