第64期王将戦七番勝負第7局 Feed

2015年3月27日 (金)

54後手は5三に角を設置しました。攻勢に出るための準備です。狙い筋は▲1一歩成△8六角▲同歩△同飛。そこで先手は歩切れなので▲7九金と受けることになります。(参考1図)

先崎九段は参考1図で後手に好手があるかは定かではないと話しています。△8八歩▲同角は▲9七角打が攻防手の一手になりそう。桂を攻めに使うのも▲5四桂の反撃を与えます。

そこで角を切る前に△4四歩▲5六銀△5四歩▲6六角を入れてはどうかと指摘しました。以下同じように攻めれば参考2図になります。この形は桂を使っても▲5四桂がありません。△4四歩▲5六銀は先手陣の上部が厚くなるため、後手が避けたい順とされていましたが、8筋を突破できるのであれば問題ありません。

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2日制のタイトル戦では指し掛けの前にあらかじめ手を決めておき、相手には知らせずにおきます。これが封じ手で、立会人がその封じ手を記した用紙を預かり、2日目の指し継ぎのときに開封します。封じ手は図面に矢印で指し手を示します。

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8時58分、先崎九段が立ち上がって二人の脇へ。2通の封筒にはさみを入れて封じ手用紙を取り出し、封じ手を読み上げます。渡辺王将が封じ手を着手し、2日目が始まりました。

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郷田九段は8時40分に入室。盤側に座る関係者に「あぐらでいいですよ」とにこやかに話しかけていました。盤の前に腰を下ろすと目を閉じ、すっと表情が険しくなります。渡辺王将は8時51分に入室。すぐに対局の準備が始まりました。

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