2014年1月

2014年1月12日 (日)

現地では13時から大盤解説会が始まっています。現在は真田圭一七段が解説中です。

H010 (大日本報徳社大講堂)

H026 (1日目から多くのファンが足を運んでいる)

H023 (副立会人の真田七段)

71_87gif図から△3三同桂▲6四歩△3七銀▲2四角△同歩▲6三歩成△4八銀不成▲3一銀△同玉▲5三と△9三飛▲6三歩△5三金▲3三桂成△6三飛に▲6六桂(87手目)が永瀬新手。羽生三冠はそこで△4三金として敗れています。真田七段は88手目(もしくはその数手後)に羽生三冠の研究手があると予想して、「88手目が封じ手になるかもしれません」と話していました。

6565手目、ここ数手は一本道の変化が続きました。次の大きな分岐点は、図から△6四歩▲4六角の局面になるはずです。そこで(1)△4四馬が昨年の竜王戦七番勝負で森内俊之名人(現竜王名人)が指した手です。渡辺王将は当時先手をもっていました。羽生三冠は前述の永瀬六段戦で(2)△4四歩を指しています。

G043 (昼食休憩明けに撮影)

42図は11時ごろの局面。定跡形とはいえ早い進行です。1日目終了時点で、かなりの手数まで指されるかもしれません。真田七段は進行の一例として、昨年12月の▲永瀬拓矢六段-△羽生善治三冠戦(棋王戦、先手勝ち)を挙げました。その将棋は86手目まで定跡の進行でした。

E046 (控室の継ぎ盤。右が先手。▲永瀬-△羽生戦は87手目に▲6六桂が指された)

14011241_2

10時55分現在、局面は41手目▲3八飛まで進みました。副立会人の真田圭一七段に相矢倉戦についてうかがいました。
「いまの相矢倉はどちら側を持っても行くところまで行きますね。森下システムですと、どうやっても一局という展開もあるのですが、▲3七銀ですと終盤まで行く変化が多いんです。どこで手を変えるかという世界です。事前の用意があるのかが特に後手は問題になります。先攻されるのは避けられないんです。それに、中途半端に折り合うとすぐ悪くなってしまう。矢倉戦を受けて立つだけに羽生三冠には予定があるのでしょう。
先手は無難にやっていてもよくなりやすいんです。1手の差があり、先攻できるのが大きいです。現代の将棋は1手のリードが目に見えますから。先手は互角に折り合いやすいので新手を出すのは後手になりやすいんです。ただ、いまの時代はすぐに調べられてしまいますから、実戦の場でどれだけ出せるか。森内さんは受け身ながら準備して竜王戦で渡辺さんに勝ったのがすごいと思います」