2013年1月

2013年1月23日 (水)

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(対局者・関係者紹介)

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(花束贈呈)

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【佐藤康光王将】
「本日は、このような盛大な前夜祭を開催していただき、また大勢の方にお集まりいただきありがとうございます。
私はこちら佐賀に何度か来ていますけれども、古湯温泉は初めてです。とても静かな環境で将棋に打ち込めそうですし、いい内容に出来そうな気がしています。
 佐賀は陶磁器、あるいは果物が名産というイメージが強いところです。挑戦者の渡辺さんは調子が良さそうですが、私としましては1局目で負けてしまいましたけれども、この対局で巻き返せるように。まあ、あの……佐賀対局ですので、差がつかないように、ええまあ、はい。自分の願望として、そういうふうに思っております」

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【渡辺明竜王】
本日はお忙しいなか、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
私は佐賀県には、おそらく2回目だと思います。前回に佐賀県に来たときに佐賀牛を食べまして、非常においしかったんです。こうして壇上に上がってみますと、あちらにお肉が見えましたので、あれは佐賀牛かなぁと(笑)
今回の滞在中に、機会があれば佐賀牛を食べて……佐藤王将はフルーツを召し上がっていることが多いので、私は佐賀牛のおいしさを伝えられればと思っています。
古湯温泉はさまざまな文化人に愛されたとのことです。とても静かなところで、これ以上ない環境を整えていただいたと思いますので、対局者としましてはそれに応えて、よい将棋を指せるようにと気を引き締めております」

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(鏡開きが行われた)

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【乾杯】
社団法人佐賀観光協会会長 山口雅久様

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【閉会の挨拶】
スポーツニッポン新聞社 西部総局長 元尾哲也

※前夜祭の出し物、料理等は明日紹介いたします。

18時から佐賀市役所の施設「フォレスタふじ」にて前夜祭が行われました。

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【対局者入場】

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【開会の挨拶】
古湯自治会会長 山口澄雄様

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【主催者挨拶】
毎日新聞社 取締役西部本社代表 原敏郎

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【主催者挨拶】
日本将棋連盟 理事 深浦康市

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【来賓挨拶】
佐賀市長 秀島敏行様

2013年1月22日 (火)

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(検分開始予定時刻の17時に対局室に向かうと、天井カメラの調整に手間取り、開始時刻を30分延期するとのこと)Img_0585
(17時30分、両者揃って、検分が始まった)

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(盤と駒は将棋連盟から運ばれたもの)

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(使い慣れた盤駒ということで、検分は5分ほどで問題なく終了)

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(別室には、封じ手を書く机も用意されている)

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(16時半頃に、対局会場の「古湯温泉ONCRI」に到着)

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(ロビーに両対局者のイラストが飾られていた)

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(佐藤康光王将)

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(渡辺明竜王)

佐賀ユーモア協会漫画部会の橋本弘之さんの作品です。

佐賀に到着後、博物館の見学へ。

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徴古館は、昭和2年に創設された、佐賀県内初の博物館。
佐賀藩主・侯爵鍋島家の伝来の、歴史資料や美術工芸品が収蔵されています。

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今回は収蔵品の中でも、常設展示されていない特別な品を見せていただきました。
両対局者の前にあるのは「村梨子地 将棋駒蒔絵茶台・蓋」と呼ばれる漆器。

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蒔絵の文様に将棋駒が用いられるのは大変珍しいようです。
金銀の駒は、金貝という貝を埋め込んであり、黒漆で文字が書かれています。
江戸後期の蒔絵師、「原 羊遊斎」(はら ようゆうさい)の作品です。

上記の他にも、多くの貴重な展示品が収蔵されています。
「徴古館」について詳しくは下記をご覧ください。

http://www.nabeshima.or.jp/main/

両対局者と東京組の関係者一行は、12時45分発のANAで佐賀へ飛びました。

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(空路はずっと厚い雲に覆われていた)

立会人の淡路仁茂九段ら関西組の一行は別途新幹線で向かいました。

2013年1月21日 (月)

佐藤康光王将に渡辺明竜王が挑戦する、第62期王将戦七番勝負は第2局を迎えました。開幕局を後手番で制した渡辺竜王が連勝で勢いに乗るか、佐藤王将が巻き返すか、シリーズの情勢を決める第2局にご注目ください。

対局は1月23日・24日(水・木)、佐賀県佐賀市の「古湯温泉 おんくり」で行われます。王将戦七番勝負が九州に渡るのは、第58期第4局の大分県以来4年振りです。

立会人は淡路仁茂九段、副立会人は久保利明九段、記録係は石川泰三段(18歳・淡路仁茂九段門下)が務めます。持ち時間は各8時間、開始時刻は両日とも9時、昼食休憩12時30分~13時30分、1日目18時を過ぎると次の手を封じます。お楽しみのおやつは、午前が10時30分頃、午後は15時頃の予定となっています。

中継は、棋譜・コメントを烏、ブログを八雲が担当いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

【関係リンク】
■主催
 スポーツニッポン新聞社 http://www.sponichi.co.jp/
 毎日新聞社 http://mainichi.jp/
 日本将棋連盟 http://www.shogi.or.jp/index.html

■協賛
 囲碁将棋チャンネル http://www.igoshogi.net/

■対局場
 古湯温泉 おんくり http://www.oncri.com/

■生中継・解説
 ニコニコ生放送
 ・1日目 http://live.nicovideo.jp/watch/lv121775626
 ・2日目 http://live.nicovideo.jp/watch/lv121775697

2013年1月14日 (月)

130113_92図は92手目△2八馬の局面。残り8分の佐藤王将は貴重な5分を使って▲4五桂と打ちましたが敗着に。感想戦ではこの局面の検討に長い時間費やされました。その結果▲3四桂(参考1図)が有力と判明しました。佐藤王将は(1)△3三歩を気にされていましたが、▲2一飛△3一金▲同飛成△同銀▲3三角成(参考2図)が飛車を渡すので気付きにくい攻め。
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20130114_sanko2 参考2図以下△2四飛▲3五玉△3二歩(△2四飛と打たないと、▲4二金から清算して▲5四桂で詰み筋)▲2四馬△同歩▲3七桂打△4八飛▲4七銀打△5七角▲同銀△4七飛成と先手玉を4六に逃がさないようにしながら迫りますが、そこで▲2二角(参考3図)が攻防手。▲2二角に△4四銀▲2四玉△2二銀と角を取っても▲4二金から後手玉が長手数で詰んでいます。
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参考1図の▲3四桂の局面に戻って、渡辺竜王の予定は(2)△1九歩成でした。ところが、しばらく検討するうちに▲2一飛が有力と分かりました。以下△3一香が攻防手なのですが、構わず▲2二桂成と踏み込み、△2四飛▲3五玉△2二金(香の利きで王手)▲3三桂△同金に▲同角不成(参考4図)が妙手。20130114_sanko4_2角を成らないことで、参考4図から△3四歩▲4五玉△5三桂▲5四玉△4二桂▲4三玉△5二金▲4四玉(参考5図)と王手をかけ続けた局面が打ち歩詰めです。3三の角が馬なら△4三歩▲同馬△同金▲同玉△5二角▲4四玉△3五歩までで先手玉が詰んでしまうところです。
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渡辺竜王が▲3三同角不成に気付いて指摘すると、佐藤王将は「ひえー、そんな手が」と悲鳴を上げて天を仰ぎました。
以上のように、難解な手順ですが感想戦の結果では、92手目△2八馬に▲3四桂なら先手が勝っていた可能性ありました。佐藤王将は「本譜の方が望みがあると思っ」て▲4五桂を選んだそうで、惜しい逸機でした。