2013年1月

2013年1月14日 (月)

終局後にインタビューが行われました。

G001

G004_3
(渡辺明竜王は鋭い踏み込みで先勝)
「こちらが歩損で手が作れるかどうかの将棋になった。手が広い局面が続き、攻めが切れないように気をつけました。(終盤で時間を使っていたことについて)危ない筋も多かったので。自玉を安全にする筋が見えてよくなったと思いました」

G002
(初戦を落とした佐藤康王将)
「相掛かりは予定通りだったが守勢になって面白くなかった。▲2五歩が微妙だったかもしれない。▲4五桂で何かあったかもしれませんが苦しいのかもしれません。本譜は負けにしました」

G008
(感想戦の前に大盤解説会場に向かう両者)

130113_130 佐藤康光王将に渡辺明竜王が挑戦する第62期王将戦七番勝負第1局は18時4分、130手で渡辺竜王の勝ちとなりました。消費時間は佐藤7時間59分、渡辺6時間46分。第2局は1月23・24日(水・木)に佐賀県佐賀市「古湯温泉 おんくり」で行われます。

Kif95

佐藤康王将は持ち駒の桂を3七に打ちました。2九桂の跳ね場所に桂、そして3七桂の跳ね場所にも桂。桂がナナメに3個つながったような形は、苦心の受けを思わせます。「▲4五桂(93手目)は不思議な手だった。単純露骨な▲3四桂ではいけなかったのかな」と青野九段。

Kif90

▲5八銀(83手目)に渡辺明竜王の応手は△3六金でした。そこから指し手が再度加速して▲2五玉△4六馬▲3七歩△1四歩▲同歩△1八歩まで進んでいます。渡辺明竜王は時間を残していますが、この早さは読みきったということでしょうか。16時15分ごろ、佐藤康王将が激しくせき込みました。


F015
(青野九段は検討しながら「まだなにか起こるかもしれない」とつぶやく)

Kif83

少考で手を進めていた渡辺明竜王ですが、図の局面で手を止めました。83手目▲5八銀(図)は退路の確保を狙った渾身の受け。佐藤康王将が73手目に1時間9分考えた際にひねりだした手と思われます。