2021年7月

2021年7月14日 (水)

18時過ぎ、対局開始時には8時間あった持ち時間も両者残り30分を切っています。正確な指し手が求められる終盤戦を時間切迫の中で切り抜けなければいけません。2日間戦ってきて最後に過酷な状況が待ち受けています。控室や大盤解説会の検討にも熱が入っています。

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豊島竜王が▲5五銀(65手目)と強く踏み込みました。角の応援があって厳しい攻めですが、△8七歩成と飛車先を破られるため、相当に怖い形です。広瀬八段は「豊島さんがいいと見て踏み込んでいます。藤井さんは仕方なく対応する感じですね」。継ぎ盤では△8七歩成▲5四銀△7八と▲同玉△7七金▲同桂△同歩成▲同玉△7六歩▲同玉△8八飛成(参考図)が調べられています。

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駒得で持ち駒の豊富な先手に手段が多い状況ですが、玉が不安定で1手のミスが致命傷になります。「当たりより外れが多いでしょうね。形勢がいいといっても、簡単にひっくり返ります」と広瀬八段。スリルに満ちた興味深い終盤戦になりそうです。

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14時、花月会館4階「大雪の間」で大盤解説会が始まりました。同時に旭川北洋ビルでパブリックビューイングも開かれています。どちらも事前応募制で、新規受付は締め切られました。どうしん電子版では、会員限定で解説会の模様を配信しています。

高見七段は「今日は大盤解説会にお越しいただきありがとうございます。非常に注目のカードですから、解説者としても副立会人としても楽しんでいただけるように頑張っていきたいと思います」、和田あき女流初段は「本日は大盤解説会にお越しいただきましてありがとうございます。注目の一局なので、皆さんと一緒に楽しく解説会ができたらと思います。よろしくお願いします」とあいさつしました。

【第62期王位戦第2局 オンライン解説会:北海道新聞 どうしん電子版(会員限定)】
https://www.hokkaido-np.co.jp/62oui/kaisetsukai

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ABEMAではスタジオ出演者のほか、現地に森内俊之九段、富岡英作八段、大平武洋六段、竹部さゆり女流四段、香川愛生女流四段、伊藤沙恵女流三段が訪れています。森内九段は広瀬八段の兄弟子。控室では2人が口頭で検討をする場面も見られました。

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平和通買物公園は旭川駅前から北に伸びる歩行者天国になっている街路で、「旭川八景」のひとつに数えられます。1972年に日本初の恒久的歩行者専用道路として整備されました。1899年(明治32年)から陸軍第七師団の移駐が始まったことで、旭川駅前から移駐地の鷹栖村字近文に至る道は「師団通り」と呼ばれましたが、終戦に伴い「平和通」へと名称が改められ、さらに現在に至るまで、旭川のメインストリートとして親しまれています。

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