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第59期王座戦五番勝負第3局

2011年9月27日 (火)

講義の様子

対局開始の模様を見学に来ていた天童市内の小・中学生に、解説の木村八段、阿部健四段、鈴木女流初段から将棋の講義が行われました。

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(八雲)

対局再開

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(渡辺竜王は再開の2分ほど前に入室)

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(羽生王座が戻る前に再開が告げられた)

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(再開から2分ほどして羽生王座入室。ゆっくりと眼鏡を磨く)

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(前傾姿勢になって盤面に集中)

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報道陣が退出してから羽生王座は△7三桂と着手しました。以下▲8一歩成△8八角成▲同銀△8七歩と進行しています。

以下棋譜コメントより抜粋。
「早いな。おかしいな。何かで指していたのかな。△8七歩は△4四角と打つ手を有効にしている手です。仮に▲8七同銀なら△8八歩▲同金△4四角に▲7七角△3七飛成▲同金△2六角▲同金△2八飛まで進めば後手が優勢になります。△4四角が先手になる工夫ですね。△4四角~△3七飛成を強烈にするのです」と木村八段。

(八雲)

休憩中の対局室

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(休憩中の盤面。手前が先手側)

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(渡辺竜王の玉将)

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(羽生王座の王将)

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(昼食休憩までの棋譜)

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(対局室から見える庭)

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(対局室には露天風呂も備えられている)

(八雲)

昼食休憩に入る

羽生王座が18分使って12時となり昼食休憩となりました。昼食休憩までの消費時間は▲渡辺1時間2分、△羽生1時間36分。対局再開は13時より。昼食の注文は羽生王座が天ざるそば・渡辺竜王がカツ丼。 

【Twitter解説】
宮田敦史>▲8二歩以下△7三桂▲8一歩成△8八角成▲同銀に△8七歩か△4四角でしょうか。△4一玉型で後手が勝った実戦例があった気がしますが、△5二玉型がどう影響するかが注目です。

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(八雲)

11時40分頃 大盤解説プレスタート

大盤解説会場に早くもお客様が集まりだしているため、開始時間前ですがプレ解説が始まっています。

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(鈴木女流初段の流暢な進行で、阿部健四段も軽妙なトークを見せていた)

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図は11時40分頃の局面。

【Twitter解説】
宮田敦史>【35手目】代わりに▲3六飛は△8八角成~△5五角打を嫌ったのでしょう。
宮田敦史>【35手目】ここで△3五飛は▲3三角成△同桂▲4六角か▲8二歩が嫌ですね。どちらかといえば後者でしょうか。
宮田敦史>【36手目】(△3五飛と)取らないと▲4六銀と守られてしまうのでこの一手でしょう。

(八雲)

11時10分頃の局面 木村八段、阿部健四段の解説

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11時10分頃の局面。控室では△8八飛成の激しい手が予想されていましたが、羽生王座は△8五飛と飛車を一つ引きました。

「これは全然違うことに……いや、▲3六飛と寄らせてそこで△8八飛成と切るのかな。以下▲同銀△5五角打▲8三飛△1九角成▲8一飛成のときに△2九馬(参考図)と桂をダイレクトに取れるのが▲3六飛と寄らせた効果です」(木村八段)
「これは厳しいですね。次に△4四桂があって」(阿部健四段)
「ここまで進むとまずいですから、先手はどこで変化するか。渡辺竜王もここは時間を使うでしょう」(木村八段)

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11時19分頃、34手目の図から渡辺竜王は▲3七銀としました。
「うん、やはり▲3六飛は先ほどの順で危険とみたのでしょうね」(木村八段)

(八雲)

天童市内(1)

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(趣のある白壁)

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(天童温泉街にはあちこちに無料で利用できる足湯が設置されている)

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(郵便ポストの上にも王将が)

(八雲)

10時30分頃 羽生王座が考える

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10時30分過ぎ、この局面で羽生王座が時間を使っています。
ここまでの消費時間は▲渡辺35分、△羽生19分。

「ここで△8六歩▲同歩△同飛▲3五歩△8八飛成▲同銀に△5五角打(参考図)から考えますね」(木村八段)。
※棋譜コメントより抜粋

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参考図は1九の香取りと△8八角成▲同金△同角成の二枚替えの両狙い。後手駒得が確実ながら、飛車を渡したことでのちに▲8三飛などの反撃も厳しくバランスが取れています。

(八雲)

対局開始の様子(2)

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(対局開始直前の様子)

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(羽生王座はいつも通り眼鏡を磨いた)

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(初手▲7六歩を着手する渡辺竜王)

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(2手目△3四歩を着手する羽生王座)

(八雲)

10時過ぎの控室

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10時頃の控室では、観戦記の柳瀬尚紀氏、木村一基八段、鈴木環那女流初段が談笑しています。
「今朝の羽生さんは、朝食のときも会話が弾んでいましたし、対局室に入ってからも楽しそうに見えました」(柳瀬氏)

午前中の展望(木村八段)
「先手(渡辺竜王)の動きを見ながら、羽生王座が積極的な動きを模索するような展開でしょうか。早い段階で激しくなる可能性もありますね」

(八雲)

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