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2025年9月18日 (木)

村山八段の見解

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新聞解説の村山慈明八段に現局面までの流れをまとめていただきました。

「6手目△1四歩や早繰り銀にする△6四銀(24手目)など、序盤から伊藤叡王が誘導しているように思います。実戦例は少ないですが、水面下で研究されている手順で息がぴったりだと感じます。中盤に入って伊藤叡王に選択肢が多い局面が続きましたが、ストレートな指し方を選んでいると思います。
 直前に▲2四歩(65手目)と突いた局面がもしかしたら本局のハイライトになるかもしれません。▲2四歩では▲5七同金△3七金▲5八玉△2八金▲7二飛という順を検討していましたが、それは厚みを築いて勝ちを目指す変化です。本譜の▲2四歩は△同歩に▲5七金と取って、駒をたくわえて相手玉の即詰みを狙う変化を秘めています。
 この将棋はお互い、まっすぐな手を選んでいて、ブレーキをかける手が少ないですね。最近の将棋は途中で折り合うことが多いので、珍しい展開と言えます」

村山八段のコメントにある「相手玉の即詰みを狙う変化」ですが、大盤解説会に出演した斎藤慎太郎八段と古賀悠聖六段が壇上で指摘していたので紹介します。

上図から▲5七金△3七金▲6八飛△5六銀▲同銀△同歩▲同金△4七銀▲5七金△5六歩▲4七金△同金▲4一銀△4二金▲7二飛△2六角▲4二飛成△同銀▲5五馬△4四歩▲2三銀△1三玉▲1四銀成△同玉▲1五歩△同角▲2六桂△2五玉▲1六銀△3六玉▲3七歩△同金▲2七金△同金▲同銀△同玉▲2八飛△同玉▲3八金△2九玉▲3九金△1九玉▲4五歩△1八玉▲2八馬(参考図)までの詰み。

▲4二飛成以下は後手玉が即詰みです。

Sankou

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(日本庭園が見えるロビー)

(翔)

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