終局直後インタビュー
(逆転勝ちを収め、王座初防衛を決めた藤井聡太王座)
□勝った藤井聡太王座のインタビュー
――本局を振り返って。
藤井 ▲9五歩(73手目)を突かれる変化を軽視していて、2一の飛車がなかなか使えない形なので、そのあたりからあまり自信が持てなかった。▲4七角(95手目)まで進むと先手玉が安定して、最後までずっと苦しい局面が続いた。
――形勢逆転を感じたのは。
藤井 △7八銀(148手目)と打ったときに、自玉が詰まなければと思っていた。
―― シリーズ3連勝で防衛を決めた。
藤井 結果を出せたことはうれしく思っている。しかし、本局はかなり苦しい将棋で、今後は内容もより高めていかなくてはと感じた。
――シリーズ全体を振り返ってポイントになったのは。
藤井 シリーズの中であまり指したことのない将棋を試した。判断が難しかったり、印象に残ったりした将棋が多いシリーズだった。
(永瀬拓矢九段は最後の落とし穴にはまった)
■敗れた永瀬拓矢九段のインタビュー
――本局を振り返って。
永瀬 △9六香(146手目)に▲9七桂は浮かんでいたが、自玉の詰む詰まないを読むのが遅かった。また、▲5二角成(131手目)では、代えて▲6四香のほうが読みやすかったかもしれない。
――シリーズ全体を振り返って。
永瀬 形勢がよくなったのは本局だけだった。チャンスを多く作れればと思ったが、少なかった。
――今後の抱負について。
永瀬 ゼロから頑張りたい。
(インタビューの模様)
(武蔵)