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2021年9月 1日 (水)

戦型は角換わり

20210901a戦型は角換わりになり、永瀬王座が▲4五桂と仕掛けました。対局開始から36分での開戦です。以下 △2二銀▲3五歩△4四歩▲3四歩△4五歩▲同歩△6五歩▲同歩△7五歩で分岐点を迎えました。20210901b

前例は2018年の王位戦☗豊島将之八段-☖澤田真吾六段戦で(肩書・段位はいずれも当時)、▲4四歩と指していました。しかし、永瀬王座は▲6四歩と手を変え、「これはやりたかったのか」と島九段がつぶやきました。▲6四歩は▲6三歩成△同金▲7二角の筋を見せて後手の攻めを牽制した意味です。先手は桂損ながら、持ち歩の多さや後手の壁銀でバランスはとれています。
木村九段は▲6四歩に手を止めて、19分の考慮で△7六歩と取り込みました。以下▲同銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七金△8一飛▲8二歩△同飛▲7一角と進みました。

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もう終盤戦です。手が止まりません。▲7一角に△7二飛▲6二角成△同飛▲7四歩△6四飛▲6六歩で、10時20分ごろの局面です。

20210901d

▲6六歩は△同飛なら▲6七歩と先手で受けて、▲7三歩成と桂を取ることができます。△7四飛なら▲7五金で飛車を捕獲すればよいです。

先手は2枚換えと陣形差でペースを握ろうとしています。木村九段はどうやってバランスを保つのでしょうか。

(紋蛇)

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