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2021年9月 1日 (水)

高崎七段の分析(木村九段編)

高崎七段は今期の王座戦挑戦者決定トーナメントの準々決勝で対戦しています。その将棋を振り返ってもらいました(以下は高崎七段のインタビューです)。

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木村九段は相手の攻めをより強く引っ張り込んで、受け潰す印象です。近年は積極性が増していると思います。私との将棋は、▲3八飛と寄った手が木村九段らしいですね。△4二角と引くと攻めにくくなるので△5五歩▲同歩△5二飛▲8六角△4五歩と攻めましたが、▲3七桂から押し返されてしまいました。この将棋は序盤で早めに▲8八玉から▲9八香と穴熊を目指しているんですが、そこからすぐに▲9九玉とせずに自陣を整備し、▲3六歩から▲3八飛としているんですよね。こうやってすぐに穴熊に潜らないで、9八香型の不安定な玉形のままこちらの攻めを誘っていたのが印象に残ります。
同じ受け将棋でも、永瀬王座は手堅く1手前に受けるイメージです。木村九段はギリギリの玉さばきなので、その指し回しはかなり違いますね。

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(今朝の木村九段)

(紋蛇)

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