近年の相掛かり
10時45分、中村太六段が25分の考慮に沈んでいます。ひと言で相掛かりといっても、近年はこの▲3六歩と突くケースが増えています。
「4六銀・3七桂型に組みたいということですね。歩の交換を急がない傾向にあります」(豊島八段)
「譲り合いですか。昔の将棋を思うと考えにくいですよね」(若島さん)
京都大学教授の若島正さんが本局の観戦記を務める。詰将棋作家として名高く、看寿賞9回をはじめとする詰将棋の各種賞を受賞。2014年には第11回詰将棋解答選手権チャンピオン戦で優勝するなど、解く側の競技者としてもトップクラスだ。
(著書『盤上のファンタジア』を手にする若島さん)
詰将棋創作について尋ねると、「近年は、アイデアがあるところから大体2~3日で創ります。難易度は関係なく、どの作品もそれぐらいのペースにしていますね」とのことでした。
(虹)