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羽生善治王座に豊島将之七段が挑戦する第62期王座戦(主催・日本経済新聞)五番勝負。ここまで羽生王座が2連勝。羽生王座の3連勝でストレート防衛か、豊島七段の巻き返しか。注目の第3局は9月30日(火)に宮城県仙台市「茶寮宗園」で行われます。本局の立会人は島朗九段、記録係は川崎直人三段(23歳、勝浦修九段門下)。現地大盤解説は藤井猛九段、聞き手は鈴木環那女流二段。日本経済新聞解説は飯塚祐紀七段、観戦記担当は東京大学文学部准教授の諏訪部浩一氏。
第3局は羽生王座の先手番で対局が行われる。持ち時間は各5時間。
中継は棋譜・コメント担当が文、ブログを吟が担当する。どうぞよろしくお願い致します。
【日本経済新聞】
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【NIKKEI 将棋王国】
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■羽生善治王座
――1二香型がどうかという将棋だったと思うのですが、△4五飛(68手目)と回った局面はいかがでしたか。
羽生 いや、怖いところだったんですけども、ただ途中からはこの変化やるしかないんじゃないかという……あんまり成算があったわけではないんですが。
――▲4五同飛の変化については?
羽生 あ、それもあると思って。まあこっちは千日手になればいいかなという感じで。ごちゃごちゃ食いついて、ということになるかと。
――形勢がいいと思った局面はどこでしょうか。
羽生 うーん……。まあ、△5五桂(94手目)と打ったところはなんかちょっと感じがいいんじゃないかと思ったんですけども、ただ怖い形なので、はっきりはしていないのかなと。
■豊島将之七段
――△4五飛の局面はいかがでしたか。
豊島 難しいかなと思っていたんですが……。
――▲2四桂(71手目)と打ったあたりから調子がいいようにも思えたのですが。
豊島 うーん、そうですね、ちょっとわからなかったです。
――金を取って▲6八金打(75手目)と打ったあたりは。
豊島 難しいかなと思ったんですが、そのあと自信がなかったので、金埋めたあたりがあまりよくなかったかもしれないですね。
(文)
羽生善治王座に豊島将之七段が挑戦する第62期王座戦五番勝負第2局は21時8分、108手で羽生王座の勝ちとなりました。消費時間は▲豊島4時間55 分、△羽生4時間19分。羽生王座が2連勝。王座防衛にあと1勝としました。第3局は9月30日に宮城県仙台市「茶寮宗園」で行われます。
(銀杏)
羽生王座は△6八銀(図)と金を攻める。後手の攻め駒が多いので、とても受けきれる攻めではない。控室ではここから▲4四桂△同銀▲2五飛(A図)が調べられた。桂を捨てて飛車を使う勝負手だ。
次に▲2三銀と打ち込めば、△3一玉は▲3二銀成△同玉▲2三歩成△4一玉▲3二と△5二玉▲4一角(B図)以下の頓死筋がある。
手順中▲3二とに△同玉は▲1四角△4二玉▲2二飛成。このとき▲4四桂と捨てて銀を動かした効果が出ている。
だが、▲2三銀には△1三玉(C図)が絶妙のしのぎ。打ち歩詰めに誘導している。C図以下▲1五飛は△2四玉で不詰。これは▲4四桂△同銀の交換が不利に働いている(▲1四銀成のときに逃げ道ができている)。
19時になり対局再開。羽生王座は△6五桂(図)と銀に狙いをつけた。シンプルな攻めだが、金を1枚失って弱体化した先手陣には響きが大きい。豊島七段はすぐに▲7八金と金を埋めて徹底抗戦。控室では「つらい受け」との声が出ている。