第61期王座戦は羽生王座の防衛、通算21期獲得で幕を閉じた。

（牛蒡）

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■羽生王座インタビュー

―― 本局を振り返って
序盤は穏やかでしたが、その後は押さえ込まれそうになりました。作戦としてはつまらなかったかもしれません。

―― シリーズ全体について
手数の長い将棋もありました。苦しい五番勝負でした。

―― 同一タイトル21期は新記録です
あまり意識はしていませんでしたが、達成できたのはとてもうれしいです。

■中村六段インタビュー

―― 本局を振り返って
序盤の作戦がよくなくて、苦しいと思っていました。網が破れてしまってからは勝ち味がありませんでした。

―― シリーズ全体について
いい将棋を何局か指せたのはよかった。また出直します。

（終局直後の様子）

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第61期王座戦第５局は、103手まで羽生善治王座の勝ちとなりました。消費時間は▲羽生４時間11分、△中村４時間44分。
五番勝負は３勝２敗で羽生王座が防衛を決め、通算21期目の王座獲得となりました。

羽生王座が竜を切って勝負をつけにいった。△５三同金直▲４二銀打△５二玉▲５三銀成△同金▲７三桂成で挟撃が決まる。

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▲７三銀不成に中村六段は長考。羽生王座が席を外すと苦しげな表情を見せた。
実戦は△７三同角と指し、以下▲６三飛成△６二金▲３三銀△５一玉▲４三竜まで進んだ。羽生王座が防衛に近づいている。

（20時過ぎのモニター映像）

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羽生王座は６四銀を７三の地点に捨てた。これで飛車成りが受からない。
控室では▲７三銀不成に後手のうまい受けが見つかっていない。△７三同角は▲６三飛成△６二金▲３三銀△５一玉▲４三竜で寄り筋に入る。

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羽生王座の攻めが続いている。依然として先手の攻め、後手の受けという構図は変わっていない。
片上六段は先手持ちの見解。先手は▲８六飛という狙い筋がある。一方、後手は歩切れや玉の薄さなど気になる点が多い。後手はタイミングを見計らって△４六歩（急所のコビン攻め）を狙いたい。

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中村六段は早めに席に戻ってきた。
片上六段は休憩直前の「△８二角は好手」という。代えて△５一角は▲４四桂が気になる攻めで、△６二玉と逃げると角のラインが止まってしまう。ただし本譜も受けきったとは言い切れない。まだまだ受けの好手が必要になりそうだ。

（18時40分過ぎのモニター映像）

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対局者の夕食の注文は以下の通り。

羽生王座　天ぷらそばセット、オレンジジュース
中村六段　海鮮丼、ウーロン茶

※写真は対局者とは別に注文したものです。

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