2020年1月26日 (日)

終局直後

Img_2535(インタビュー開始前の様子)
Img_2554(勝った広瀬章人八段のインタビュー)

--1日目の形勢判断は。

広瀬 大長考(59手目▲1五歩)の辺りは、何か攻めがあるのではないかと考えていましたが、組み合わせが難しかったです。成算があったわけではありませんが、待つ手も難しいと思ったので決断する時間でもありました。

--対局再開から馬を作り合いました。先手の攻めが細いという控室の声もありました。

広瀬 79手目の▲3四香を打って、簡単には攻めが切れないかなと。ただ、具体的に寄り筋を見つけるのも大変で、難しいと思っていました。

--92手目△6五同馬に対して、飛車を切って勝負したところの心境は。
広瀬 本譜の順になるかなと思っていました。97手目の▲6二銀の局面は、自分の中で少し勝っているかなという読みで、後手に受けがなければ勝ちの変化が多いと思いましたので、決断しました。

--次戦の抱負。
広瀬 1勝1敗で五番勝負の形になりました。3局目以降も頑張りたいと思います。
Img_2570(敗れた渡辺明王将のインタビュー)

--全体を振り返って。
渡辺 封じ手のところでちょっと迷っていました。ひと晩悩んで、結果的にまずいほうを選択してしまったのは残念です。悩んでいたのは本譜の△8四角(68手目)と△6五同歩です。△6五同歩も成算がなく指せなかったですが、本譜はもっと悪化しました。そのあとはチャンスがあまりなかったと思います。

--先手の飛車を追って千日手の変化も考えられました。
渡辺 千日手を狙っても打開されてしまうので、つらい局面だと思っていました。

--△6五同馬の局面はどのように考えていましたか。
渡辺 1一に馬を作られてからはずっと苦しいです。何か勝負になる順があればいいかなと思っていました。91手目の▲6五桂に△7六歩も足らず、あそこは勝負手もないかなと思っていました。

--第3局に向けて。
渡辺 月も変わりますし、また仕切り直して精一杯戦えればと思います。