第66期王将戦七番勝負第6局 Feed

2017年3月15日 (水)

昨日の夕方、浜松城を訪れてみました。場所は浜松城公園内で、浜松市役所の隣にあります。JR浜松駅、対局が行われているグランドホテル浜松からタクシーで5分ほどの距離です。

浜松城は、徳川家康が遠州攻略の拠点として築いた城で、29歳から45歳まで過ごしました。石垣は野面(のづら)積み。自然石を上下に組み合わせて積み上げる手法で、江戸時代初期以前まではよく用いられました。表面にすき間があって崩れやすそうでも、内側に小石や砂利を詰めてあるので、水はけがよく堅固です。

徳川家康が駿府城に移ったあと、浜松城を守ったのは、徳川家とゆかりの深い譜代大名です。天保の改革を行った水野忠邦など、在城中に江戸幕府の要職に就いた者も多く、「出世城」とも呼ばれるようになりました。

明治維新後、城郭は壊されていましたが、昭和33年に天守閣、2014年に天守門が再建されました。天守閣では徳川家康や戦国時代の資料を見ることができます。

Dsc_7095_2(記者は浜松市美術館方面から登った)

Dsc_7102_3(復元された天守閣)

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Dsc_7110(天守閣内にある資料館)

久保九段が巧妙に揺さぶっています。封じ手直前の▲1九飛(1図)が第一歩でした。

20170315akubogouda62仮に△8六歩なら▲同歩△同飛▲1五歩△同歩▲同香△同香▲同飛(参考図)で先手十分です。

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同じように飛車をさばいたようでも、先手の飛車は玉頭戦に参加できるため、迫力が違います。参考図で△8九飛成なら▲1九香で端が受かりませんし、△1三歩は▲1九飛として、次に▲8八香からの飛車の捕獲や、▲2五歩△同歩▲2四歩と拠点を作って▲2三香の打ち込みを見れば「先手よし」とされていました。

郷田王将は▲1九飛に△2三金(封じ手)と玉頭を強化します。しかし、そこで▲6九飛(2図)が味のよい手です。

20170315akubogouda55▲1九飛△2三金の交換を入れた効果で後手玉の横腹が開いたため、▲6五歩から動きやすくなっています。実戦は△3二銀上でしたが、やはり▲6五歩△同桂▲同桂△同歩▲同飛(3図)で先手ペース。玉形の差が大きいようです。

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■Twitter解説■
佐藤紳哉七段>今シリーズはまれに見る好局続きだと思います。印象に残っているのは、第1局の水面下の△9二玉、第2局の▲1七玉。玉の早逃げで余す久保九段の終盤が充実しています。第3局の終盤も鮮やかでした。第4局、第5局は郷田王将が力を見せました。特に第5局はじわじわと圧力をかけて押し切る、王道の勝ち方でした。さて、本局はどうなるか、目が離せないです。

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こちらは第1局の終盤戦。ここで本譜は▲6八玉でしたが、▲8六玉には△8八馬▲同金△同飛成▲6三角に△9二玉が早逃げの手筋。先手の▲6三角が詰めろ逃れの詰めろですが、それを上回る切り返しが用意されていました。

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第2局では先手玉が竜と飛車に迫られましたが、こちらも玉の早逃げが出ました。

Dsc_7245(郷田王将)

Dsc_7249(久保九段)

Dsc_7255(山本三段の読み上げに従って、1日目の指し手を再現していく)

Dsc_7291_2(▲1九飛で封じ手になった)

Dsc_7295(立会人の森下九段が封じ手を開封)

Dsc_7297_2(郷田王将の封じ手は△2三金だった)