2025年2月16日 (日)

終局直後

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(終局直後)

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(大勢の報道陣が詰めかけている)

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(勝った永瀬拓矢九段)

【永瀬拓矢九段インタビュー】

--序盤、△3一玉(44手目)は準備をしていた手でしょうか。
「先後逆の類形がある将棋で、それよりは損をしていますが、どれだけ頑張れるか。全然わからない展開になってしまって、どこを見ても特殊な箇所が多く、判断が難しい将棋と思って指していました。読み抜けがないようにしようと思っていました」

--対局中、形勢はどのように感じていましたか。
「難しいと思っていました。こちらが崩れずに指せるかがポイントと思います」

--△1八飛(88手目)のあたりはどう見ていましたか。
「▲2二成香(89手目)に△同玉の組み立てで考えていたが、思わしくないような気がしました。△5三金との分岐がわからず、難しいと思いながら指していました」

--△5二金▲3四銀(93手目)周辺はどういう印象ですか。
「▲3四銀には本譜の順で耐えているかどうかと考えていました。(△5二金に代えて)△5五歩では届かないと判断しました」

--勝ちを意識したのは。
「△6九銀(110手目)まで進めば、先手玉が受けなしになりやすいのかなと思っていました」

--本局で1勝を返しました。
「1勝を返せばもう1局指せる、そういうモチベーションで準備をしていました」

--これまで藤井王将とのタイトル戦において永瀬九段は2勝(12敗)していますが、その2勝は後手番で挙げています。
「先手は0割ですので、なんとかしないといけないです」

--次局に向けては。
「いままで以上にしっかり準備したいです」

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(敗れた藤井聡太王将)

【藤井聡太王将インタビュー】

--1日目の△3一玉(44手目)についてどう思われましたか。
「考えたことのある手ではありましたが、そのあとの組み合わせがいろいろあって難しいと感じていました」

--1日目の手応えはいかがですか。
「全体的に分岐が多く、こちらの玉が薄い形で封じ手あたりはやりきるしかないので、成算が持ててはいませんでした」

--中盤の将棋の組み立て方、構想については。
「9二角が働く前にどれだけ戦果を挙げられるかという展開でした」

--▲3四銀(93手目)は42分考えましたが、この手に至った判断はどのようなものでしたか。
「本譜は△3三歩(94手目)を軽視してだめになりました」

--長考が多かったですが、タイムマネジメントについては。
「分岐が多い将棋で、まとまった時間(での考慮)を強いられた手が多い印象です」

--二日制のタイトル戦の先手番において、32連勝中でした。
「まったく知りませんでした。本局に関していうと、全体的に難しいと感じていたが、最後、崩れてしまったのが残念です」

--次局に向けて。
「次は後手番なので大変な戦いになると思います」