37手目▲2六飛以降、両者の長考が目立つようになりました。上図の△3五銀は昼食休憩を挟む1時間10分の長考です。以下、▲2五飛(1時間16分の長考)△3六銀▲2六飛(1時間10分の長考)△4七銀成で下図です。羽生九段は先手の飛車を責めながら銀を敵陣に侵入。そして、藤井王将は飛車の往復により手損したうえで下図で▲5八銀と受けました。
副立会人の神谷広志八段は「羽生九段は勝負にいっていますが、藤井王将が冷静に受けてこれで十分とみています。私には後手は薄く感じてあまり自信がありません。バランスを取る将棋は羽生九段も得意でしょうけど、苦労が多そうな気がします。▲5八銀からは△同成銀▲同金△3五銀▲2五飛△2四銀▲2八飛が予想されます。1日目はあと数手で封じ手になりそうです」と話します。
(控室で検討する副立会人の神谷八段。神谷八段は静岡県浜松市出身)
(控室にお天気キャスターの森田正光さんが訪れている。久保九段とは指導対局を受けていた。森田さんはアマ三段の棋力で、スポーツニッポンで本局の記事を執筆するとのこと。田丸昇九段と親交が深い。昨年の将棋ペンクラブ大賞では最終選考委員も務めた)