2017年2月

2017年2月13日 (月)

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図は△5五歩に対して久保九段が▲7七桂と跳ねた局面。△4五角で飛車の行き場がありませんが、堂々と桂を跳ねました。Twitter解説の西川和六段にとっても意外だったようです。


■Twitter解説■
西川和宏六段>▲7七桂ですか! これがさばきの手なのですね。(1)△4五角で手ができないかと思っていましたが、飛車を切って手を作っていけるということですね。さばきのアーティストがどのように手を作るのか楽しみです。(1)△4五角に▲5二飛成と切って、(A)△5二同金▲7一角△8四飛▲6二金△5三金▲5二歩は先手がやれそうです。途中、▲7一角に△7二飛も▲8二金△7一飛▲同金で、これも美濃囲いが堅く、先手が指せそうな気がします。(B)△5二同飛には▲6一角でしょうか。以下、△8二飛▲8三金△6二飛▲7二角成△同飛▲同金と進めたら先ほどと違い、4一金型が堅いので、これは後手を持ちたいです。▲5二飛成には(B)△同飛で難しいと思います。(1)△4五角以外に(2)△8八角も見えますが、▲5二飛成△同飛▲8九金△7七角成▲同銀△5七桂▲7九金左で先手がよさそうです。やはり(1)△4五角から勝負することを考えたいところです。郷田王将は一直線でよくなると見れば踏み込んでいく棋風だと思うので、(1)△4五角を中心に考えていると思います。(互角)

15時になって両対局者に午後のおやつが運ばれました。郷田王将が焼饅頭「矢掛石」と柚子最中、飲み物はアイスレモンティー。久保九段ははちみつ入りロールケーキとアイスコーヒーをそれぞれ注文しています。

Photo_87 (郷田王将が頼んだ焼饅頭「矢掛石」と柚子最中、アイスレモンティー)

Photo_88 (久保九段ははちみつ入りロールケーキとアイスコーヒーを注文した)

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図は14時55分ごろの局面。郷田王将が△5五歩と打ち、久保九段の飛車が自陣に撤収する手を阻んだところです。次に△4五角と飛車を捕獲する手があります。忙しい久保九段は、どのような対抗策を見せるでしょうか。

Photo_90 (対局開始前の久保九段)

14時すぎ、控室に地元岡山県在住の有森浩三七段が来訪。続いてアマ強豪の古作登氏も姿を見せました。

Photo_81 (左から井上九段、有森七段、古作アマ、村田3級)

Photo_82 (有森浩三七段。今日、2月13日は誕生日だ)

Photo_83 (継ぎ盤では激しい変化を検討していた)

Photo_84 (「慶太、この手はなかったかな?」と、有森七段が話した手を着手する井上九段)

Photo_85 (「ええ手やないですかー」と、井上九段)

Photo_86 (有森七段の手土産。右が「大手まんじゅう」。左が「調布」。いずれも岡山市銘菓。

 

対局室に井上九段と西田三段が戻ったあと、12時25分に郷田王将が、29分に久保九段が戻りました。

Photo_63 (13時20分ごろ、井上九段がひとり対局室にいた)

Photo_64 (西田三段も戻り、タブレットの取扱いを説明書でおさらいしていた)

Photo_65 (13時25分、郷田王将が先に姿を見せた)

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Photo_67 (久保九段は13時29分に入室)

Photo_68 (すぐに13時30分となり、対局が再開された)

Photo_69 (再開後の一手は△4二銀)

Photo_79 (△4二銀を見た久保九段は、すぐには指さなかった)

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図の局面で12時30分となり昼食休憩に入りました。この手に郷田王将が考えた時間は49分。ここまでの消費時間は▲久保1時間36分、△郷田1時間41分。昼食時の注文は郷田王将が岡山ちらし寿司、ホットレモンティー。久保九段が天婦羅御膳とオレンジジュース。対局は13時30分に再開されます。

Photo_55 (矢掛屋を出てすぐ。右側に見えるのが「温浴旅館矢掛屋別館」)

Photo_56 

Photo_57 (数分歩くと、道案内の立札が掲げられていた)

Photo_58 (脇本陣に到着。本陣に大名の宿泊が収まりきらないときに用いられた場所で、国の重要文化財に指定されている。現在は使用されておらず、土、日のみ観光客に向けて開放されている)

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