(終局直後の対局室の様子)
(勝った羽生名人)
羽生名人「本譜はありそうでない形で、まとめ方がわかりませんでした。封じ手のところでは有効な手が見えませんでした。それで端歩を突いたのですが、こうするのでは、通常よりも少し損したと思っていました。
(2日目の進行について)こちらからはあまり指す手がないので、実戦の手順くらいかなと思っていました。たぶんいい勝負だと思います。
△8五桂(72手目)と桂を使えるようになって面白くなったのではないかと思います。その前はいろいろな手があったと思います。△2六桂(90手目)と打ったところは少し残っているのではないかと思いました。(第4局以降も)同じように頑張ります」
(敗れた郷田王将)
郷田王将「最近見ない古い将棋でした。手探りでよくわかりませんでした。通常の形よりも少し得なのでいい変化があるかなと思いました。それで考えてみましたが、自信がある手順がちょっと。▲3八金と上がるようでは苦しいです」
「▲5五銀(49手目)で▲7五銀の声もありましたが、いかがでしたか」と質問されると、郷田王将は「あっ、▲7五銀……、そんな手がありましたか。(羽生名人も「あぁー」と声を出す)。あー、そうか、全然浮かばなかったなるほど。そうか、そういう手があるのか、それを考えないといけなかったかもしれません。銀を中央に使う手しか浮かばなかったんですけど、飛車が駒の裏にこられてしまったのでそうやるべきだったかもしれません。本譜はわかりやすく負けになりました。また巻き返せるように頑張りたい」と話していました。
2016年2月 5日 (金)