2016年2月

2016年2月 4日 (木)

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局面は30手目△5四銀まで進みました。ここ数手は双方が右銀を前線に繰り出しています。△5四銀に▲3四銀と取れば戦いになる可能性がありました。歩損の後手が先手の銀を狙ってくるからです。▲3四銀以下△2四歩▲3五角が予想される展開でした。
実戦は郷田王将が長考の末に▲6八玉と陣形を整備しました。「居玉は避けよ」に基づく大きな一手です。

20160204_gouda5 (対局再開時の郷田王将)

20160204_kagetsu9 (ホテルのすぐ近くに「花月前」というバス停がある)

20160204_ayu2 (あゆが名物の地域とあって、焼あゆや甘露煮を販売している店が多い)

20160204_ayu1 (「那珂川あゆ街道」は那珂川が流れる自治体であゆや農産物、さまざまな施設などを連携している)

本局が行われているホテル花月は創業140年以上の歴史がある老舗です。王将戦対局は10年連続で行われました。20160204_kagetsu5 (那珂橋から見たホテル花月)

20160204_kagetsu7 (2002年に秋篠宮殿下が宿泊した由緒あるホテルだ)

20160204_kagetsu0(入口にはこれまで行われた王将戦対局の写真や記念色紙などが飾られている)20160204_kagetsu3 (前期の対局写真。2連敗スタートだった当時の郷田九段はホテル花月で行われた前期七番勝負第3局を制して逆襲開始。七番勝負を4勝3敗で制した。写真のうえの絵は大正時代のホテル花月周辺を描いたもの)20160204_kagetsu1 (昨年大田原対局を制した郷田王将は「那珂川が 王将戦で 銀世界」と一句詠んだ。大田原市は江戸時代の俳人松尾芭蕉に縁のある地で、芭蕉はホテル花月のある旧黒羽町に2週間ほど滞在した)20160204_kagetsu2 (羽生名人は2年前の第63期にも七番勝負に登場した。そのときは先手番で相掛かりを採用した)20160204_kagetsu8 (初めてホテル花月で王将戦対局が行われた第56期王将戦七番勝負第1局の前夜祭でのひとコマ)

ホテル花月の横を流れる那珂川は関東地方でも有数の清流で知られています。6月になると、あゆ釣りが解禁され、釣り人でにぎわいます。1998年以降はあゆの漁獲高日本一とのこと。

20160204_nakagawa1 (那珂川の水は透き通って川底が見える)20160204_nakabashi2 (ホテル花月のすぐ近くにある那珂橋。現在の橋は1933年(昭和8年)に完成した)

ホテル花月から西に2キロ離れた「道の駅那須与一の郷」で販売されているジェラートが控室に届けられました。ひとつはあゆジェラート、もうひとつはとうがらしジェラート。20160204_gelato1 (左がとうがらしジェラート、右があゆジェラート。記者もいただいたが、とうがらしジェラートはピリッとしたあと味。あゆジェラートはあゆの甘露煮が練り込まれていて、なるほど、あゆの味もする。ともに個性派だ)

20160204_gelato2 (ジェラートのメニュー。あゆジェラートやとうがらしジェラートは対局者のおやつの候補にあるという。注文する可能性は十分にある)