2015年3月

2015年3月13日 (金)

本土と佐渡間を結ぶ船を運航している佐渡汽船は、大正2年に設立されて今年で創立102年を迎えました。昭和42年には日本海で初のカーフェリー運航、昭和52年には日本初となるジェットフォイルを就航させています。日本海は波が高く、天気も変わりやすいです。そのなかで船を安全に運転するのは骨が折れますが、佐渡汽船は改良を重ね、船の大型化と高速化することに成功してきました。
今年の4月には、新造高速カーフェリー「あかね」が導入され、直江津~小木航路を定期就航することが決まっています。いままで2時間40分かかっていた運航時間を、1時間短縮することができるそうです。

Dsc_5181 (ジェットフォイル。港を出ると、船体の前後にある水中翼の揚力で海面に浮上し、1分間に約150トンの海水を噴射して前進する仕組みだ。新潟-両津間を1時間5分で行くことができる。導入当初はゴミがポンプに入り込み、運航できなかったトラブルもあった)

【佐渡汽船】

【佐渡汽船 ジェットフォイル】

Dsc_5212 (渡辺王将のわかめラーメン)

Dsc_5214 (郷田九段のおにぎり、わかめスープ。おにぎりの中身はのどぐろ、梅干、わかめ)

Dsc_5218 (郷田九段はトイレに入った後、ふたたび対局室へ戻った)

東京・将棋会館でも17時から大盤解説会が始まりました。解説を務めるのは丸山忠久九段。解説会には久しぶりの登場とのことです。いつもの笑顔で、初手から振り返って解説。夕食休憩の局面で次の一手が出題され、候補には▲4五同馬、▲3四歩が挙がっていました。

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20150312_80図の80手目△4五馬の局面で渡辺王将が45分使って夕食休憩に入りました。休憩は30分。対局は18時30分に再開します。王将戦七番勝負での夕食休憩は、1992年の第41期以来23年ぶりです。残り時間は▲渡辺1時間55分、△郷田22分。

20150312_69図は69手目▲8二飛の局面。控室では△2五桂と△4八角成が予想されていました。実戦は郷田九段が△4八角成と指しました。予想されていた手ですが、先手に角を渡すため、リスクもあります。
「怖いところですが、郷田九段が踏み込みました」と飯塚七段が評します。局面は激しくなりました。


Dsc_5190 (両津港ターミナルビル内の売店)

Dsc_5191 (佐渡の特産品がたくさん売っている。こちらは海産物。冷蔵庫にはエビやブリも売られていた)

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Dsc_5192 (いか徳利。ここに酒を入れて飲み、最後はあぶって食べるそうだ)

Dsc_5076_2 (佐渡は酒蔵が多く、海外にも輸出されている。昨夜の会食でも振る舞われた)

Dsc_5196_2 (食堂では利き酒セットを楽しむことができる)

20150313awatanabegouda67渡辺王将は50分以上考えて▲2六桂と放ちました。

当初、控室ではこの桂の味がいいので先手ペースと判断されていました。しかし、検討が進むにつれて、△4三金直で難しいと結論が変わっています。

20150313a1547ここで(1)▲1五歩は△2五桂。桂跳ねで△3三玉の逃げ道ができており、端攻めがぼけています。

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(2)▲3五歩は△4五角成。この馬の位置が絶好で、△4八角成▲同金△7八馬から一気に寄せる手を含みにしています。

20150313awatanabegouda1542△4五角成に▲3四桂△同金▲同歩△同馬で金桂交換しても、のちの△7六桂や△6六桂が厳しい反撃になりそうです。渡辺王将はどういう寄せの構図を描くでしょうか。

Dsc_5103 (対局室の畳縁にはトキ)