本局の棋譜。
第64期王将戦七番勝負第4局の中継は以上で終了いたします。ご観戦誠にありがとうございました。
第5局は3月12・13日(木・金)、新潟県佐渡市「両津港海鮮横丁・きん亭」で行われます。
スポーツニッポンの勝者写真撮影の記事はこちら。
本局の棋譜。
第64期王将戦七番勝負第4局の中継は以上で終了いたします。ご観戦誠にありがとうございました。
第5局は3月12・13日(木・金)、新潟県佐渡市「両津港海鮮横丁・きん亭」で行われます。
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終局直後、両者にインタビューが行われた。
【郷田九段インタビュー】
――対振り飛車となりましたが、1日目の進行は途中長考もありましたが、どのように感じていたでしょうか。
「ちょっとよくわからなかったですね。こっちが苦しいのかな、と思ったりもしましたし、ずっとよくわからなかったです」
――封じ手以降ですが、竜を作って受けに回るような感じになったのでしょうか。
「ああ、そうですね。わからなかったですが、長引けば少し分があるのかなと……。ただ、具体的にどう指せばいいのかは分からなかったです」
――(2日目)昼食休憩再開後は▲4七角(61手目)と打ちましたが、あのあたりはいかがでしたか。
「いやあ、ちょっと分からなかったですね。本譜で角を取られてしまうので……」
――その後、千日手にできる局面もありましたが。
「ああ、それは考えてなかったです。本譜でも大変な将棋だと思ったので」
――優勢を意識したのはどのあたりでしょうか。
「最後のほうは有利だと思ったのですが、決め手がわからなくて。最後までちょっと分かっていなかったです。寄せもちょっと不正確だったかもしれないですね」
【渡辺王将インタビュー】
――振り飛車は作戦だったのですか。
「ああ、そうですね。はい」
――1日目の進行はある程度予定通りだったのでしょうか。
「分からなかったですが、動いて行ってみてどうかなと。前例通りの展開なら持久戦にするつもりだったのですが、(31手目などで)▲3六歩を省略される展開だったので――うーん……ちょっと組み合うとまずいかなと思って動いてみました」
――今日の午前中に角を切って、飛車を成り込んでという激しい展開に踏み込まれましたが、あの辺は自信があったのですか。
「いや、あそこは、他に手がないので……何かうまい受けがあったらすぐにダメになると思っていました。ちょっと竜を引かれてからは、こちらがあまり選択肢がない将棋になってしまいました」
――では、千日手の変化があった局面は望んでいた?
「そうですね。それなら(千日手になるなら)大歓迎だと思いました」
――そこからは、ちょっと足りない感じでしょうか。
「そうですね、何か一瞬ちょっと分からなくなった局面はあったような気がしましたが、少し進むと全然ダメになってしまいました」
――悪くなったのはどのあたりと考えていますか。
「封じ手から▲2三歩(45手目)と合わせられてからはちょっと――昨日の夜も考えたのですが――あまりいい変化がない気がしました」
――5局目以降については。
「あらためて三番勝負の形になったので、気を取り直して頑張りたいと思います」
113手で郷田九段が勝ち、シリーズ成績を2勝2敗のタイに戻した。終局は18時45分、消費時間は▲郷田7時間57分、△渡辺7時間51分。
図は17時40分過ぎの局面。検討陣はここで▲7九金を推奨しています。その形が非常に堅く、後手から思わしい攻めが見つかっていません。検討陣は先手優勢と見ています。なお▲7九金は和田女流初段が継ぎ盤でビシッと指しました。対して黒沢四段ら鋭い攻めを誇る若手陣が攻めあぐんだため、先手優勢の結論が出されたとのことです。
17時48分追記。
図から郷田九段は控室で推奨されていた▲7九金を着手。「1手で先手陣が見違えるように引き締まりました」と阿久津八段。