2013年2月

2013年2月13日 (水)

130213_43図は43手目▲2五歩まで。少し前までは、後手が2筋や3筋を狙っていたかに見えましたが、図まで進むと今度は先手が2筋や3筋を押さえ込みにかかろうとしています。激しく攻めることの多い佐藤王将としてはじわじわとした指し口ですが、渡辺竜王も歩を四段目に伸ばしにくい(△5四歩は▲2四歩が生じる)ため、手を作るのは簡単ではなさそうです。渡辺竜王は午後に入って左銀しか動かしていません。
現局面で佐藤秀七段は「左銀以外を動かすと悪くなりそう」と話します。継ぎ盤で△1四銀▲2四歩△2六歩という展開を示します。
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(渡辺竜王が長考に沈む。時刻は17時35分を過ぎた。▲2五歩の局面で封じ手になりそうだ。佐藤王将は前傾姿勢で体を揺らしている)

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(東日本大震災供養塔の近くに古くからある石碑が立てられていた)
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(大海嘯紀念碑。1896年(明治29年)6月15日に発生した明治三陸地震とそのときに起きた津波のことが記されていた)
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(大船渡市役所。復興計画として、「単なる復旧に止まらない、再び今回のような災害にあわないまちづくり」を策定している。 災害復興基本方針
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(大船渡市役所からの景観)

佐藤秀七段が午前中に作った握り詰を紹介します。
使用駒は飛金金金銀桂香歩でした。

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この9手詰は佐藤秀七段が違う形を考えていたら、屋敷九段が横で指摘したものとのことです。

130213_37図は37手目▲5六角まで。佐藤王将が長考して自陣角を放ちました。働かなかったり、攻撃目標になるとひどいので勝負をかけた一手といえます。佐藤秀七段によると、先手は▲3五歩や▲4六銀を狙いつつ、後手の動きを牽制しているとのこと。
後手の中原囲いについて「従来の7二に金を置く形は、陣形が開いていて薄いんですね。5一にいる方が金銀が連結していて堅いです。先手が8七に歩を打っているので、▲8二歩も筋もありませんし」と解説します。
佐藤秀七段が示していたのは△2五銀。左銀を棒銀のようにぐいぐい繰り出すのは横歩取りとしては比較的珍しい指し方です。△2五銀は△5四歩と角を圧迫する手を狙いながら、▲3五歩には△3六歩を用意しています。渡辺竜王は50分以上考えて銀を繰り出しました。戦機が熟しつつあります。

15時になり、午後のおやつが出されました。佐藤王将は午前と同じでフルーツの盛り合わせとホットコーヒー。渡辺竜王はティラミスとホットコーヒー。
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(佐藤王将のおやつ。午前とは盛り付けが変わっている)
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(渡辺竜王のティラミス)