2025年5月22日 (木)

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▲永瀬-△佐々木勇戦は、125手で永瀬九段が勝ちました。終局時刻は20時0分。消費時間は▲永瀬九段3時間54分、△佐々木八段3時間59分(持ち時間は各4時間)。
勝った永瀬九段は藤井聡太王位への挑戦権を獲得しました。七番勝負第1局は7月5日(土)に愛知県小牧市「合掌レストラン大蔵」で行われます。

(胡桃)

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佐々木八段の勝負手に対し、永瀬九段が冷静に対応しています。じっと金を引いた▲4八金(105手目)には控室で感嘆の声が漏れました。パッと見では△4七歩が嫌な手に見えますが、▲6五歩と突けば角が捕まっています。角が入れば後手玉は▲5一角△4三玉▲4二飛成△5四玉▲5五香までの詰めろ。実戦は△4二歩と辛抱しましたが、つらい手です。永瀬九段が着実にリードを広げています。

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佐々木八段が勝負手を放ちました。飛車取りを手抜いて△3二角打(100手目)は渾身の一手です。次に△7六角と銀を取る狙いがありますが、王手にならないため先手玉にも余裕があります。そのため、▲8一銀不成と飛車を取る手も十分に考えられます。先手にとって心強い要素は、好機に▲4四香の王手が利くこと。通常は△4三歩と受けて何事もないのですが、大事な角2枚の連係が切れてしまうため、怖くても△3三玉とかわして耐えるよりなさそうです。うまく手を組み合わることで、先手がリードを拡大できそうです。

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佐々木八段は飛車先の突き捨てを入れて△4七歩(86手目)と手筋の歩を放ちました。永瀬九段が態度を決める前に▲3四歩とたたくと、佐々木八段は△2四金!と強気の姿勢を示して一気に猛烈な攻め合いに突入します。以下▲4七角△4六香▲5五桂△4七香成▲6三桂成△同金▲4七金△5四角と進みました。

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駒割りは角桂と銀香の交換でやや後手の駒得ですが、後手は金銀の形が悪いうえにキズも多く、実戦的に大変です。図の△5四角は7筋の銀に狙いをつけながら、金にヒモをつけて▲7二銀の筋に備えています。攻防手です。

「棋の音道場」では、お酒とともに棋士のトークを楽しむ「キッシサカバ」というイベントを開催しています。今日はコミックエッセイ『山口恵梨子(えりりん)の女流棋士の日々』の特別コラボイベントとして、羽生善治九段と山口恵梨子女流三段の公開対談が行われていました。今回はソフトドリンクで乾杯。イベントの見学に訪れた勝又清和七段も飛び入り参加するなど、にぎやかな雰囲気で進行していました。

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両者の消費時間の差が広がっています。佐々木八段は△8六歩(84手目)に1時間13分使い、残り1時間を切りました。対局室では1から60まで数字が書かれた残り時間の早見表が出ています。永瀬九段はまだ3時間残していて余裕があります。有利な条件で終盤戦を迎えられそうです。