図の局面で羽生九段が投了しました。終局時刻は19時53分。消費時間は▲佐々木3時間57分、△羽生3時間59分。佐々木七段は初の王位戦挑戦、そして藤井聡王位とのダブルタイトル戦を決めました。第1局は7月 7・8日(金・土)に愛知県豊田市「豊田市能楽堂」で行われます。
2023年5月18日 (木)
最終盤の攻防
佐々木七段は▲9七桂から▲8五桂で香を除去しました。その間に後手は飛車を成り込んでくるため、、「先手もかなり怖い」と言われていましたが、図の▲4九歩で二枚竜の攻めにもギリギリ耐えているようです。羽生九段は残り2分を維持して最終盤を戦っています。
先手勝勢
先手は歩と桂だけで6筋から攻め込んでいけます。後手に渡す駒が安いので反動も抑えられます。残り時間の差(▲2分、△16分)もあり、先手勝勢になりました。佐々木七段の丁寧な指し回しが実を結びつつあります。

5四にいた飛車を△5五飛と逃げ、▲6四歩△5二銀▲4四歩で図の局面。後手は飛車が邪魔で△5五桂と逃げられません。ここ数手で先手が抜け出し、優位に立ったと見られています。残り時間は▲佐々木19分、△羽生5分。
8八銀型で▲8七玉と逃げる展開もありそうでしたが、66手目△2八竜で側面からの攻めを見せられたこともあり、先手は▲7九銀と囲いの形を変えました。7七金型の囲いは実戦例がまだ少ないのですが、佐々木七段はうまく指しこなしている印象を受けます。とはいえ、駒の損得でいえば後手が駒得です。控室の評判は依然として「激戦」。
図で▲7八玉が指されました。攻め急ぐことなく、△3七成銀や△1九飛成よりも価値の高い手と判断しています。実に落ち着いています。中村太八段は▲7八玉を「佐々木七段らしい手」と評しました。さらに▲5八金から▲6八金まで指せれば先手玉は極めて堅くなります。後手がせかされる展開かもしれません。