伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦七番勝負、開幕
藤井聡太王位(七冠)に佐々木大地七段が挑戦する、伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦七番勝負(新聞三社連合主催)が開幕します。4連覇を目指す藤井王位に対し、佐々木七段は2日制のタイトル初挑戦。5年ぶりの20代対決になりました。
第1局は中日新聞社の主催で、7月7日(金)、8日(土)の2日間にわたり、愛知県豊田市「豊田市能楽堂」で行われます。立会人は石田和雄九段、副立会人は高見泰地七段、記録係は崎原実地歩初段(矢倉規広七段門下)、観戦記の執筆は鈴木宏彦さん。対局2日目の大盤解説会は、解説を杉本昌隆八段、聞き手は室田伊緒女流二段と鎌田美礼女流2級。中日新聞Webの記事は勝又清和七段が担当します。
開始時刻は両日とも9時で、持ち時間は各8時間。昼食休憩は12時30分から13時30分まで。1日目の封じ手時刻は18時。なお、第1局の先後は振り駒(藤井王位の振り歩先)で決定します。
【第1局 - 棋譜中継】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/64/oui202307070101.html
【中日新聞Web】
https://www.chunichi.co.jp/
【お~いお茶 - 伊藤園】
https://www.itoen.jp/oiocha/
【第1局協賛】豊田市、トヨタ自動車株式会社、豊田鉃工株式会社、株式会社協豊製作所、太啓建設株式会社、新明工業株式会社、瀬戸信用金庫、トリニティ工業株式会社、大豊工業株式会社、豊田信用金庫、豊生ブレーキ工業株式会社、株式会社FTS
インターネット中継は、棋譜コメントを琵琶が、ブログを夏芽が担当します。よろしくお願いいたします。
七番勝負日程
【第1局】 7月 7・8日(金・土) 愛知県豊田市「豊田市能楽堂」
【第2局】 7月13・14日(木・金) 神戸市「中の坊瑞苑」
【第3局】 7月25・26日(火・水) 北海道小樽市「料亭湯宿 銀鱗荘」
【第4局】 8月15・16日(火・水) 佐賀県嬉野市「和多屋別荘」
【第5局】 8月22・23日(火・水) 徳島県徳島市「渭水苑」
【第6局】 9月5・6日(火・水) 静岡県牧之原市「平田寺」
【第7局】 9月19・20日(火・水) 神奈川県箱根町「ホテル花月園」
以上で本局の中継を終わります。
本日もご観戦いただきましてありがとうございました。
記者会見
(ガッツポーズで記念撮影)
――本局を振り返って。
序盤から難解な将棋で、先手番ながら攻め込まれてしまったあたりは自信がないのかなと。うまく粘ってチャンスを待つという展開でした。自分なりにしぶとく戦えたと思います。
――王位戦の印象について。
リーグ入りまでは、どの棋士にもチャンスがあります。自分もかなりリーグに入らせてもらっていますけど、若手棋士や実力者との厳しい当たりのなかで、なかなか結果がともなっていなかったので厳しいリーグだと思っていました。タイトル戦は2日制ということで、濃密な将棋になることが多い。師匠も獲っているタイトルですし、自分としても気持ちの入る棋戦です。
――王位戦七番勝負は2日制で戦う。
これまで指してきた対局では順位戦(各6時間)が最長ですが、そんなに結果を出せていません。王位戦のタイトル戦は各8時間の2日制ということで未知の世界です。ただ、自分はけっこう長考するほうなので、8時間を有意義に使っていきたいと思います。
――藤井王位についての印象。
第一線で活躍されていて、妥協なく最善を追い求める姿は、同じ棋士として影響を受けます。自分にないものを持っている棋士なので、番勝負でいろいろ吸収したいと思います。
――2棋戦連続で挑戦権を獲得した。好調の要因は。
集中して研究や練習将棋ができています。勝つことで好循環が続いていると思います。
――体調面も意識しているか。
やはり万全の態勢で自分の将棋を指せないと相手にならないと思っているので、日ごろの健康管理はしっかりと調整したいと思います。
――七番勝負では全国各地を対局で回る。
春に九州に帰ったときに地元の人に応援されていたので、タイトル戦の九州対局で夏に帰ってこれるのがうれしいですし、各地方にいくこと自体も気分転換になるので、対局にいい影響があるのかなと思います。
――棋聖戦とあわせて十二番勝負になる。
とんとん拍子でタイトル挑戦が2つ決まりましたが、これで終わりではなく、ここからが勝負だと思っているので、タイトル戦でしっかりといい将棋を指し、結果もともなうようにしたいと思います。
――最初はリーグで陥落したが、ここ数年は残留、そして挑戦。少しずづ階段を上っていくように結果を出した。
最初にリーグ入りしたときは上位陣の方と当たって、いいところなく陥落したんですけど、徐々に勝ち越せるようになりました。ただ、挑戦にはつながらなかったので、今期のチャンスを生かせてとてもうれしいです。
――棋聖戦で挑戦権を獲得したときは、師匠の深浦九段にアドバイスを求めたいと話していた。実際はどのようなアドバイスを受けたか。また王位戦でもアドバイスを聞く予定はあるか。
棋聖戦については、師匠と仕事前にお話しする機会をいただきました。具体的な内容は言いにくいですが……。王位戦は2日制になるので、時間の使い方だったり、わからないことも多くありますので、またアドバイスをもらえればと思います。
(記者会見でも真摯に答えていた)
――王位戦七番勝負では、どういう将棋を指したいか。
簡単には崩れないというのは意識しています。その粘り強さを2日制の王位戦でも出したいと思っています。
――大舞台で羽生九段と戦うにあたって、どういう気持ちだったか。
羽生九段は自分にないものを持っていて、読みの速さ、正確さでは劣っているなと実感していました。厳しい勝負になると思っていたんですけど、指していると自分の読みにない手があって、逆に楽しくなる感じでしたね。もちろん形勢が苦しい時もあったですけど、いろいろ吸収したいと思って指していました。
――改めてタイトル2棋戦連続挑戦について。
挑戦が続いたことに関しては、先手番での相掛かりを主体にして勝ち進めたのが大きかったと思います。よく集中して挑めたのがよかったかなと棋王戦の挑戦者決定戦(2019年12月)で敗れたときと比べて、落ち着いて挑めました。
――得意戦法の相掛かりについて。
相掛かりを始めたのは三段リーグに入ったぐらい。何か武器がないとリーグでは戦えないと思っていました。そのなかでも力戦模様で工夫のしやすい形かなと思って始めました。激しい展開もあれば、じっくりした流れになることもあり、それが相掛かりの魅力かなと思います。
棋聖戦と王位戦、あわせて十二番勝負になりますが、どこかで相掛かり……、どれぐらいの頻度になるかわかりませんが、これまで愛用してきた作戦なので使っていこうかなと思います。
――藤井王位との対戦成績は2勝2敗。盤を挟んだ印象について。
2勝2敗ではありますけど、かなり昔のデータなので、あまり参考にならないと思います。常に最善を求める将棋で、妥協しないのが藤井王位の特徴だと思います。師匠は(藤井王位に)勝ち越されているので、いろいろとアドバイスを聞いてみようと思っていますが、聞いてすぐに効果が出るとは思えないので、地道に自分の準備を進めたいと思います。
――藤井王位と十二番勝負となってワクワクしているか、それともプレッシャーになっているか。
私はプレッシャーのかかる場面ではないので、前向きというか、楽しみながら戦えるのではないかと思います。失うものは何もないので、自分の将棋に集中したいなと思っています。
――挑戦者決定リーグから全勝で挑戦した。その要因は。
見落としが単純に少なくなったのと、リーグの渡辺明名人戦が先手番だったように、要所要所で自分の好きな形にできたのがよかったのかなと思います。
――藤井聡太と佐々木大地が将棋界でいちばんアツい夏を送る。夏という季節は好きですか。
イベントの多い時期ですし、夏は比較的好きです。今回はダブルタイトル戦になるので、充実した夏にしたいと思います。
――棋聖戦は1日制、王位戦は2日制。違うスタイルの番勝負に臨む。
そもそもタイトル戦を1局もやっていないので、移動日だったりスピーチだったりの不安はありますけど、勝負が始まってしまえば変わりません。2日制は時間の使い方に気をつけたいと思います。
感想戦
終局直後
終局直後にインタビューがありました。
――序中盤はどのように見ていましたか。
佐々木 こちらが愚形の瞬間に動かれてまとめづらいかなと思っていて、ちょっと作戦失敗かなと思っていました。
――終盤の形勢判断はどうでしたか。
佐々木 4三の桂を取ったあたりはよくなかったかなと思ったんですけど、そのあとはつまずきというか、怪しくなったかもしれないです。
――王位戦は初挑戦です。
佐々木 毎年リーグ入りして目標にしていたので、今回挑戦できてうれしいです。
――藤井王位と初の2日制です。
佐々木 1日制とは勝手が違うと思うので、いろいろと準備して、いい将棋が指せるように頑張りたいです。
――ヒューリック杯棋聖戦とあわせて十二番勝負です。
佐々木 体調管理をしっかりして、自分の将棋を指せるようにしたいです。
――序中盤はどのように見ていましたか。
羽生 手将棋模様なので、どういう感じかわかっていませんでした。、ずっと難しいとは思っていたんですが、ずっと形勢がわからないと思って指していました。
――終盤はいかがでしたか。
羽生 桂香を取ったところは何かあるんじゃないかと思ったんですけど、そこからの指し手がおかしかったですね。あのあたりが勝負どころような気がします。
――今期の王位戦を振り返ってください。
羽生 ここまで進めたのはよかったですけど、最後は残念でした。


















