2025年9月10日 (水)

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封じ手は当たりになっている銀を引く△6三銀(80手目)でした。この一手という指し手だったため、昨夜は両対局者ともその後の展開に考えを巡らせたものと思われます。ここから▲3九飛△4四銀▲5七金右と進み、永瀬九段が手を止めています。

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藤井王位が穏やかな方針を選んだことで、しばらくは戦いを見据えた陣形整備が続きそうです。先手は角の打ち込みを常に警戒する必要があり、後手は玉の薄さと2筋の壁形が悩み。どちらも不安を抱えていますが、控室で検討している瀬川六段は「見た目以上に先手の苦労が多いのでは」との見解。盤上の角と持ち角の差が大きいと見ています。

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2日目の朝、特別対局室には永瀬九段、藤井王位の順に入室しました。駒を並べ、記録係の國井三段が棋譜を読み上げて1日目の指し手を並べていきます。封じ手の局面を迎えると、青野九段が「封じ手を開封します」と告げて両対局者の横に移動し、2通の封筒にはさみを入れて封じ手を開封しました。「封じ手は△6三銀です」の声とともに永瀬九段が着手します。定刻の9時、対局が再開されました。

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2025年9月 9日 (火)

永瀬九段が封じ手の道具を持って自分の控室に向かうと、関係者が対局室に入って永瀬九段が戻るのを待ちました。戻ってきた永瀬九段は2通の封筒を藤井王位に差し出し、藤井王位は署名をして永瀬九段に返します。最後に永瀬九段が青野九段に封筒を預けて、1日目が終了しました。

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18時、永瀬九段が「封じます」と盤側に声をかけて、80手目を封じました。封じ手に使った時間は25分。1日目の消費時間は▲藤井3時間56分、△永瀬3時間16分。2日目は明日9時から指し継がれます。


封じ手の局面は△6三銀の一手と見られています。
八代八段は「△6三銀には▲3九飛か▲3四歩が考えられます。形勢はいい勝負だと思います。先手は激しい展開に持ち込んで、2五角を活用できるか。一方の後手は2二金が壁形なので、△2四歩~△2三金といった手が間に合う長期戦に持ち込めるか。そこが焦点になりそうです」と明日の展望について話しました。

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17時を過ぎ、封じ手の定刻まで1時間を切りました。盤上は勝負どころを迎えています。永瀬九段は△3五銀(78手目)と歩を払いながら前進しました。先に△3三歩(76手目)と玉頭を保護したのが大きな一手で、後手は次に△2四歩▲4七角△5五歩▲6七銀△4四歩と先手の駒を後退させて桂を取りにいくことができます。後手は楽しみが多く、先手は忙しい局面といえそうです。八代八段は「先手は何かしないといけません」と話します。強い手は▲7五歩ですが、△2四歩▲4七角△5五歩▲7四歩△5六歩▲7三歩成△4六銀と激しく戦う展開がどうか。こうした変化で分が悪いと見れば▲5五歩も考えられますが、△6三銀と引かれて▲7五歩の威力が落ちてしまうので一長一短です。