お~いお茶杯第62期王位戦挑戦者決定リーグ Feed

2021年5月 7日 (金)

B

図は▲斎藤慎-△木村戦の18時50分頃の局面。終盤のスピード勝負になっています。▲2二歩は鋭い手で、▲2一歩成△同玉▲2三飛成以下の詰めろ。現局面で(1)△2二同玉は▲4三馬がありますし、(2)△2七歩にも▲4三馬が▲3二飛成以下の詰めろで、△4三同金と馬を取っても▲2一歩成△4一玉▲5三桂から後手玉が詰みます。斎藤慎八段が頭一つ抜け出したのかもしれません。

Dsc_92811 (斎藤慎八段)

A

図は▲永瀬-△近藤誠戦の18時40分頃の局面です。△7六銀で、先手は6七の地点と7七の地点を同時に受ける手段がありません。そうかといって、先手が▲3一馬などで攻め合いにいくのも、玉形の差で、はっきり後手に分があります。近藤誠七段が着実に差を広げているといえそうです。

Dsc_92121 (近藤誠七段)

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図は▲澤田-△佐藤天戦の18時30分頃の局面です。佐藤天九段が堅実な受けを続け、△2一金打と竜を捕まえました。先手から後手玉に迫っていく有効な手段が難しく、現状は後手がよさそうです。後手のほうは、手番がくれば△4八馬~△5七馬が遅いようで速い攻めになります。

Dsc_92861 (澤田七段。勝負順をひねり出せるか)

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図は▲佐々木大-△羽生戦の18時10分頃の局面です。先手は相手の飛車を押さえ込んでいますが、後手の2枚のと金が大きく、羽生九段がよくなっていそうです。現局面から▲8二歩△7一飛のあとの指し方が難しいところ。▲3三歩成△同桂から(1)▲1二角成は△2五桂が次の△3七歩成を見た手になりますし、(2)▲2四飛はそこで△3七歩成がきます。

Dsc_92941 (佐々木大五段。何とか離されずに食らいつきたい)

Oui202105070201_93▲池永-△長谷部戦は互いに主張のある展開に。それらを比較したとき、長谷部四段の8七とよりも、池永五段の7四馬のほうがよく働きそうです。残り時間こそそれほど差はありませんが、ペースは池永五段が握っているかもしれません。

Img_5717_z_heya (対局開始の瞬間。両者とも深々と一礼したまましばらく静止していた)