第56期王位戦七番勝負第1局 Feed

2015年7月 7日 (火)

1日目のTwitter解説は神谷広志八段が担当します。日本将棋連盟モバイルのTwitterアカウントからご覧ください。

■Twitter解説■
神谷広志八段>全国一億二千万人の将棋ファンの皆様おはようございます。いよいよ王位戦の開幕ですね。本日は私神谷が解説を務めさせていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。戦型予想なのですが振り駒にかかわらず広瀬八段の四間飛車穴熊と願望のみで予想いたします。戦型予想、見てみたい戦型は先ほど書いた四間飛車穴熊です。ほかはありません。シリーズ展望としては互いに勝ったり負けたりで最後までもつれそうな気がします。今日は天気が今一で織姫と彦星の逢瀬は微妙ですが、広瀬さんにとって羽生さんと戦うタイトル戦は4年ぶり。さぞや楽しみにしていたことでしょう。

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■神谷広志八段プロフィール
棋士番号 149
生年月日 1961年4月21日
出身地 静岡県浜松市
師匠 (故)廣津久雄九段
昇段履歴
1975年 5級
1978年 初段
1981年3月18日 四段
1984年4月1日 五段
1989年3月17日 六段
1997年12月12日 七段
2014年5月1日 八段
2015年7月 6日 (月)

立会人の福崎九段、副立会人の松尾八段がステージに上がります。二人から対局の展望が語られました。19時過ぎ、前夜祭は盛況のうちに終了しました。

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松尾 皆様、前夜祭にお集まりいただきましてありがとうございます。福崎先生よろしくお願いします。
福崎 よろしくお願いします。ところで我々は立会人と副立会人ということやけど、明日はどちらが勝つの?
松尾 えっ。えーっと……。
福崎 (固まる松尾八段に対し)あ、大丈夫大丈夫。2日制だから、明日は多分決着がつかないんじゃないかな。
松尾 あ、ちょっと緊張していて頭が回らなかったです。
福崎 えーと、広瀬さんが今20代ですが、羽生さんは何十代でしたっけ?
松尾 40代……ですかね。
福崎 いつも羽生さんの笑顔が爽やかすぎて、羽生さんの年齢がよく分かんないんですよね。
松尾 確かに羽生先生は年齢を感じさせないですね。お若いなと感じます。

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福崎 ところで広瀬さんは昔、王位だったんだよね。戦型は穴熊を得意にしていたと思うんだけど。
松尾 そうですね。穴熊を主力にして指されて、王位のタイトルを獲得されました。それとやっぱり穴熊と言えば福崎先生ですね。
福崎 別にそっちにふらなくても(笑)。
松尾 私は福崎先生の穴熊にずっと憧れていまして。
福崎 酔っ払ってるからいいこと言うね。
松尾 まだそんなに酔っぱらってはいないです(笑)。ファンの皆様も広瀬さんの穴熊を期待されている方がいらっしゃるのではないかなと思います。福崎先生が立会いでもありますし。戦型がどうなるのか。
福崎 広瀬さんが考える作戦はよくわからない感じですよね。
松尾 そうですね。最近は棋風も変わって、穴熊もあまり指されなくなりましたし、戦型がどうなるのかちょっと分からないです。
福崎 松尾さんと広瀬さんは棋風が緻密で似ているんじゃない?
松尾 私はそんなに緻密ではないと思いますが……。最後にシリーズの展望ですが、私はやっぱり広瀬さんの穴熊に期待したいです。序盤は広瀬さんの穴熊が出るかどうかというところですね。中終盤の強いお二人で、特に終盤は目の離せない戦いに注目したいと思っています。福崎先生はいかがですか?
福崎 そうですね。憎らしいほど強い羽生さんに対し、広瀬さんがどう戦っていくかというところがポイントになるかと思います。ということで、展望を終えたいと思います。

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■閉会の辞

中日新聞社 石川保典 豊橋総局長

(書き起こし=潤、写真=文)

ステージに上がった両対局者に花束が贈られました。羽生王位へは兼子真由美さん、広瀬八段へは高須羽沙さんがそれぞれプレゼンターを務めます。決意表明ののち、両対局者は会場を後にしました。

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■羽生善治王位

皆様こんばんは。第56期王位戦第1局の前夜祭にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。
こちらの銀波荘では今まで数多くの対局を行ってきました。またこれまでタイトル戦においても、数多くのタイトル戦が行われてきた場所でもあり、安心して対局に臨める場所というふうに思っております。
広瀬さんとは4年ぶりのタイトル戦となります。今回のシリーズはまた新たな気持ちで臨めればと思っております。
今日はあいにくの雨空ですが、暑い日が続く中、全国各地を転戦する棋戦というのが王位戦での特徴でもあると思っています。気力を振り絞って、また、明後日には大盤解説会が現地で行われますので、ファンの皆様に楽しんでいただけるような将棋が指せるように一生懸命頑張りたいと思います。関係者の皆様には大変お世話になります。

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■広瀬章人八段

皆様こんばんは。第56期王位戦第1局の前夜祭にお越しいただきましてありがとうございます。
私はタイトル戦は4年ぶりということで、こうして地元の方に熱烈な歓迎をいただいていることと、またステージの上でご挨拶させていただいて、少しずつ久々のタイトル戦を実感している次第です。
改めまして銀波荘様の60周年、おめでとうございます。60年という数字は私の年齢の倍以上で、想像できない大変な数字であります。長い歴史の間では大山先生や中原先生、そして谷川九段や羽生王位といった数多くの名棋士達が対戦を行ってきた場所で、その対局場にこうして対局者として来られたことは、棋士冥利に尽きるといったところです。
先ほど検分で対局室に入ったんですけど、景色が本当に綺麗で、対局するにはこれ以上ない場所だというふうに感じました。冒頭にも申しましたが4年ぶりのタイトル戦になります。4年前と言えば羽生さんにタイトルを取られたときでありますが、ただリベンジというには私の実績では足りず、初挑戦の頃を思い出して、今日ここにいる皆様、全国の将棋ファンの方々に、いいシリーズだったと言っていただけるような戦いにしたいと思っています。関係者の皆様どうぞよろしくお願いします。

(書き起こし=潤、写真=文)

歓談では両対局者の笑顔が見られました。会場には地元愛知県出身、杉本昌隆七段と中澤沙耶女流1級の師弟の姿も。料理は三河湾で穫れた海の幸を中心に、味噌だれのかかったフライなど、愛知県の特色が出たものも並んでいました。

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(名古屋市出身の杉本七段)

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(中澤女流1級は杉本門下。一宮市出身)

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■歓迎の言葉

旬景浪漫 銀波荘 大浦武夫 会長

何回か将棋のタイトル戦をお引き受けしておりますけれども、対局はやっぱり大変だなと思います。以前二十数年前に羽生さんが対局で来られたときに、女将が聞いたそうですが、羽生さんが対局で「6キロやせました」とおっしゃったそうです。対局にいかに大変な労力がいるかと、しみじみ思いました。どうか両先生方には意見を言っていただいて、元気になったところで、名棋譜を残していただければと思います。今日はお足元の悪い中たくさんの方にお越しいただきまして、まことにありがとうございます。どうぞお時間の許す限り、ごゆっくりとご観戦いただければと思います。

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