図は14時20分頃の局面。
先手の攻めが続いていますが、控室の評判は後手持ちの声が多くなっています。やや先手の攻めが細い印象で、後手には△5五馬や△5五角の攻防手があるのも大きいようです。
Twitter解説の豊島七段も、やや後手持ちの印象になっているようです。
【Twitter解説】
豊島将之七段>▲8二角成△同馬の局面で先手にうまい攻めがあるか。なければ▲7七銀(金右)として先手やや劣勢ながら長期戦を目指すことになりそうです。
封じ手から紆余曲折ありましたが、ここにきて8六の突き捨てが非常によく利いていますね。(ここまで66手目の解説)
▲5一銀の局面、後手はまた手が広いです。強気に行くなら金を渡さない△4一金、穏便にいくなら△3三銀右(左)その中間が△3三金という感じでしょうか。先程も書きましたが飛車で8二の馬をとられても△5五角があるので、後手は思い切った受けが可能です。
(八雲)
第55期王位戦七番勝負第3局
2014年8月 6日 (水)
2日目午後の戦いへ
休憩中の対局室と盤面
2日目昼食休憩
午前中の控室
揺れる形勢判断
封じ手の△8六歩以下、▲同銀△2六角成▲6四歩△2七馬と進んで上図。
この△2七馬は飛車を追いながら4五桂や6四歩を取ってしまう狙いで、検討陣の評判も良く、後手持ちの声も聞こえて来ました。
図の△4三金左に、控室では驚きの声が挙がりました。
この手を見た先崎九段はすぐに「う~ん。悪いと見て勝負手ですね」と評しています。ただ、木村八段らしいスレスレの受けとも言えるところで、明確な形勢判断はまだ下されていません。非常に難解な局面を迎えているようです。
ここまでの消費時間は▲羽生5時間8分、△木村4時間36分(持ち時間各8時間)。
【Twitter解説】
豊島将之七段>二択かと思いきや△4三金左でした。△3一金に比べ▲3二銀が厳しくなってしまうかと思ったのですが…もう少し考えてみます。
△4三金左に▲3二銀で(1)△同金▲同歩成△同玉▲3三歩△同桂▲同桂成△同銀左▲6三歩成は先手のと金対後手の馬、持ち歩6枚でいい勝負(2)△4五馬▲4三銀成△同金▲3二金△1二玉は後手玉がたいへん危険ですが、木村八段ならあるかもしれません。
(八雲)