第55期王位戦七番勝負第3局 Feed

2014年8月 6日 (水)

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図は14時20分頃の局面。
先手の攻めが続いていますが、控室の評判は後手持ちの声が多くなっています。やや先手の攻めが細い印象で、後手には△5五馬や△5五角の攻防手があるのも大きいようです。
Twitter解説の豊島七段も、やや後手持ちの印象になっているようです。

【Twitter解説】
豊島将之七段>▲8二角成△同馬の局面で先手にうまい攻めがあるか。なければ▲7七銀(金右)として先手やや劣勢ながら長期戦を目指すことになりそうです。
封じ手から紆余曲折ありましたが、ここにきて8六の突き捨てが非常によく利いていますね。(ここまで66手目の解説)
 ▲5一銀の局面、後手はまた手が広いです。強気に行くなら金を渡さない△4一金、穏便にいくなら△3三銀右(左)その中間が△3三金という感じでしょうか。先程も書きましたが飛車で8二の馬をとられても△5五角があるので、後手は思い切った受けが可能です。

(八雲)

Img_4933木村八段は13時25分の時点で入室していた。

Img_4943

Img_4953羽生王位は再開時間を1分ほど過ぎて入室。

Img_4956この後は終局までノンストップで戦いが行われる。

Img_4962少しして木村八段は再開の一手△5三同金寄を着手。

Img_4967羽生王位はすぐに▲7一角と応じた。

(八雲)

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12時30分、図の局面で木村八段が32分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲羽生5時間45分、△木村5時間8分(持ち時間各8時間)。昼食の注文は羽生王位が特製海鮮ちらしとオレンジジュース。木村八段はビーフカレーです。

Img_4918特製海鮮ちらし。

Img_4922ビーフカレー。

(八雲)

Img_4912控室では中井広恵女流六段(フリー棋士=左)と、午後からの大盤解説会で聞き手を務める久津知子女流初段が談笑中。両者とも北海道の出身者だ。

現局面について中井女流六段に見解を聞きました。
「▲3三歩を打たれて金をかわすのは相当に怖い感じがしたのですが、木村八段なら喜んでかわすような気もしますね。(しばらく考えて)先手がどう攻めるのかも難しいですね。喜んで金をかわした気がしてきました」(中井女流六段)

Img_4913こちらのスマートな横顔は……。

Img_4916 石田直裕四段でした。

(八雲)

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封じ手の△8六歩以下、▲同銀△2六角成▲6四歩△2七馬と進んで上図。
この△2七馬は飛車を追いながら4五桂や6四歩を取ってしまう狙いで、検討陣の評判も良く、後手持ちの声も聞こえて来ました。

62図の△4三金左に、控室では驚きの声が挙がりました。
この手を見た先崎九段はすぐに「う~ん。悪いと見て勝負手ですね」と評しています。ただ、木村八段らしいスレスレの受けとも言えるところで、明確な形勢判断はまだ下されていません。非常に難解な局面を迎えているようです。
ここまでの消費時間は▲羽生5時間8分、△木村4時間36分(持ち時間各8時間)。

【Twitter解説】
豊島将之七段>二択かと思いきや△4三金左でした。△3一金に比べ▲3二銀が厳しくなってしまうかと思ったのですが…もう少し考えてみます。
 △4三金左に▲3二銀で(1)△同金▲同歩成△同玉▲3三歩△同桂▲同桂成△同銀左▲6三歩成は先手のと金対後手の馬、持ち歩6枚でいい勝負(2)△4五馬▲4三銀成△同金▲3二金△1二玉は後手玉がたいへん危険ですが、木村八段ならあるかもしれません。

(八雲)