第52期王位戦七番勝負第1局 Feed

2011年7月11日 (月)

173
(副立会・杉本昌隆七段と立会・阿部隆八段による戦型予想など)

185
(阿部隆八段)

196
(杉本昌隆七段)

阿部「注目されたカードになりましたね」
杉本「広瀬さんは少し前までは、新人という印象だったのですが、着々と実力を付けられて、いまでは若手の顔となりましたね」
阿部「羽生さんは、王位リーグ序盤ではあまり調子良くなく、20代の若手が活躍しましたが、終わってみると自分のペースを崩さないまま、挑戦権を獲得しました」
杉本「広瀬さんとは対局していないのですが、独特の感性を持っています。よく勝っている棋士の将棋は真似されるのですが、それが難しい将棋だと思いました」
阿部「僕は兄弟子である福崎文吾九段の振り飛車穴熊に憧れてプロになったのですが、福崎九段そっくりの切れ味ですよね。久々にこういう棋士が出てきたんだなと思いましたね。いまの将棋界では『勝ちやすい』など、現実的なものが先立っていますが、それを超越しています」
杉本「棋譜を見ただけで、広瀬さんと分かる将棋ですよね」
阿部「将棋界の王者である羽生さんに、それが通用するのかが大きな見どころの一つです」

(翔)

133
(宝生苑のスタッフの方からの花束贈呈)

236
(記念撮影)

151
広瀬章人王位
「本日はこのような盛大な前夜祭を開催していただき、ありがとうございました。
タイトル戦は昨年の王位戦が初めてで、初めて訪れる地方が多く、三重県も初めてです。三重県は全国有数の観光地でレジャーも充実していている、リゾート施設だと思っていました。ホテルからは海が見え、綺麗な景観はタイトル戦の対局場に相応しい、素晴らしい場所だと思いました。今回の挑戦者は羽生二冠で、王位戦に限っても通算12期でどちらが挑戦者か分からない所でもあります。久々のタイトル戦なので、雰囲気に飲まれないようにしたいです。昨年は緊張して色々な方に迷惑をかけてしまったことがありましたので、まずは私が無事にタイトル戦を終えることを目標として、また全国のファンの皆様に満足していただけるような将棋を指したいと思います」

160
羽生善治二冠
「夏の季節になると将棋界では王位戦が始まる訳ですが、今回対局者として参加できることはありがたいことだと思っております。賢島では7年前の王位戦でも対局しました。それ以来です。自然の美しい静かな素晴らしい場所で対局に集中できる場所を作っていただきき、感謝しております。風景は7年前と変わらない美しさなのですが、今回は20代の、昨年タイトルを獲得した広瀬さんに挑戦するということで、棋士になって25年という歳月を実感します。ただ将棋は対局が始まりましたら、年齢も実績も関係なく同じ条件で対局するので、素晴らしい舞台を整えていただいたことに応えられるように頑張りたいです」

(翔)

117
谷川浩司・日本将棋連盟専務理事(九段)の乾杯のあいさつ
「7月になりまして梅雨も明け、王位戦の季節になりました。私は昨年、第1局の広瀬さんがタイトル戦デビューした一戦の立会人を務めましたが、あれからもう1年が経ったんだなと感慨深いです。王位戦はスターが生まれる棋戦でして、広瀬さんもその一人です。タイトル獲得後も安定した成績を残しておりまして、まさに『地位が人を育てる』で広瀬さんも充実した一年を過ごされたんだなと思います。羽生さんは久々の王位戦ですけれども、羽生さんがタイトル戦に出ますと、舞台が落ち着くと言いますか、場が引き締まるような感じがします。あまり対戦のない新鮮なカードであり、お二人の年齢差が16歳ある世代間の戦いで、将棋ファンのみならず関係者でも注目されている戦いとなっております」

229
(乾杯!)

120
(参加者と談笑する広瀬王位)

125
(羽生二冠)

(翔)

103
志村清一・中日新聞社取締役編集担当
「おふたりはこの美しい景観の賢島の地で存分に戦っていただきたいです」

112
安田敏春・三重県副知事
「両者は初のタイトル戦での顔合わせとなります。日ごろの鍛錬の成果を発揮し、歴史に残るような名勝負を期待したい」

113
竹林武一・三重県商工会議所連合会会長
「本局が感動を呼び、三重県がそれを全国に活力を与える発信地となって欲しい」

(翔)