2025年8月

2025年8月18日 (月)

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田川大介・西日本新聞社代表取締役社長あいさつ

「宗像市での王位戦開催は初めて。古来より海上交通の要衝、日本と大陸を結ぶ玄関口として重要な役割を担ってきた地域で、[『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群]がユネスコ世界遺産に登録されています。大島の中津宮(宗像大社の一部)に大量の土砂が流れ込む被害があったと聞いて、心配しています。地元の皆様や将棋ファンの皆様と共に第一級の勝負の緊張と美しさを共有できることをうれしく思います」

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森下卓・公益社団法人日本将棋連盟常務理事あいさつ

「北九州出身で、宗像大社には家族旅行で何度となく参拝に上がりました。宗像大社のみならず、宗像の地そのものが御神域と認識していて、宗像大社の神様と地元の皆様が見守る中で、最高の素晴らしい将棋を見せてもらいたいと思っています」

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伊豆美沙子・宗像市長あいさつ

「宗像は『食のまち』を掲げ、海の幸、山の幸を生かした最高のグルメを楽しめるところで、厳選した勝負メシ、勝負おやつをご用意いたしました。今回の対局がこどもたちの心に深く刻まれ、宗像からおふたりに続く若い棋士が育つことを願っています」

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栄永浩士・株式会社伊藤園中四国・九州地域営業本部 北九州地区部長あいさつ

「伊藤園は日本を代表する緑茶を取り扱う企業としてこれまでも歌舞伎、俳句、大相撲などの日本の文化を応援してまいりました。将棋は第62期から協賛させていただき、5期目になります。お~いお茶は海外では気分をシャキッとさせるというクリエイティブサポート飲料として親しまれていて、明日からの対局でもより良い一手をサポートできるのではないかと思っています」

18時から、宗像ユリックスのハーモニーホールで前夜祭が行われました。

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(宗像ユリックスを拠点に活動する金管バンド「ユリックスジュニアブラス」による演奏。1曲目はカーペンターズのI Need to Be in Love[邦題:青春の輝き])

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(2曲目「となりのトトロ」オープニングテーマの「さんぽ」をBGMに、藤井聡太王位と永瀬拓矢九段が入場)

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(3曲目はアニメ「忍たま乱太郎」のオープニング曲「勇気100%」)

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(会場からは手拍子)

検分のあとに、両対局者への取材と、西日本新聞の「こども記者」による取材が行われました。公募された小中学生がインタビューを行います。

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(まずは「おとな記者」の取材)

藤井聡太王位コメント抜粋「第3局までは際どい将棋が続いているので、(3連勝という)スコアのことは考えず、2日間集中し、よい内容の将棋にしたいです。宗像市は初めてで、大社があって歴史のあるところというイメージで、本局にあたって地元の方に高い熱意で迎えていただいていることはすごくうれしく思います」

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(藤井聡太王位がこども記者の質問に答える)

◆こども記者から藤井王位への取材
Q.こどものころは負けず嫌いだったそうですが、その経験はいまどんな風に影響していますか。
A.悔しさを抑えきれずに泣いてしまったこともあります。いまでも負けて悔しいという気持ちは持っていますが将棋は必ず勝ちか負けが出るので、勝ったり負けたりという経験を重ねていくうちに負けてしまったことも自分の中で消化できるようになったと思います。

Q.中学2年生でプロになったそうですが、いまの中学生みたいにもっと遊びたいなと思ったことはないのですか。
A.将棋が仕事ではある一方で、自分自身の好きなことを楽しんでやっていたので、あまりほかのことをやりたいという気持ちはなかったです。でも将棋以外全く何もしていなかったわけではなくて、気になったこと、興味を持ったことは自分で調べるということはいまでもよくしていて、それはこれからも大事にしていきたいと思っています。

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(腕章をはめ、メモを取る)

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(永瀬拓矢九段も取材に応じた)

永瀬拓矢九段コメント抜粋「藤井さんは本当に安定されています。私自身は最高峰の舞台で指させていただいて、課題が見つかるなど収穫が多い時間が続いています。一番返せばもう1局指せるので、一局一局集中しないといけないと思っています。(暑さ対策を聞かれ)今年から日傘を導入しましたが、私は物理的な重さに弱くて、300グラムある日傘を重く感じてしまうので、今日のような移動のときは置いてくることが多いです。今日の記念撮影のときは日傘を差していただき、炎天下は免れました。家ではパソコンがダメになってもいけないので、冷房を切る時間を短くするようにしています」

◆こども記者から永瀬九段への取材
Q.私は将棋が大好きですが、初心者だからたくさん負けます。劣勢になると頭が真っ白になり、悪手を連発してしまいますが、どうしたら冷静に指せますか。
A.劣勢でも冷静に指せたほうがいいですね。外からの影響で改善するとすれば、水をひと口飲む、手を止めて無の時間を作るという方法があります。昔から「『人』という字を手に書きなさい」というのもありますが、頭の中で「人」という字を2回書く、というイメージを持つなどでしょうか。

Q.将棋はすごく長い時間指す手を考えると聞いたのですが、相手が考えているときに「早くして」と思うことはないのですか。
A.将棋やスポーツは相手との対話なので、「こちらはこう思っています、あなたはどうしますか」と投げかけたことに対してちゃんと考えて返してもらったほうがうれしいです。こちらが真剣にやるからこそ、相手も真剣に返してくれたらうれしいです。もし「退屈だな」と思うことがあれば、もしかしたら自分に少し真剣さが足りないのかもしれないですね。

16時半から、対局室となる和室で検分が行われました。

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(検分前、西日本新聞の「こども記者」たちが、対局で使われる駒の候補を覗き込む)

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(永瀬拓矢九段が先に入室)

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(藤井聡太王位も入室)

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(盤側には記録係の齋藤光寿三段、副立会人の稲葉陽八段、立会人の中田功八段、日本将棋連盟常務理事の森下卓九段が座る)

皆さんこんにちは。藤井聡太王位に永瀬拓矢九段が挑戦する伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦七番勝負は、藤井王位がここまで3連勝で第4局を迎えます。藤井王位はあと1勝すれば防衛(6連覇)となります。

第4局は8月19日(火)・20日(水)に福岡県宗像市「宗像ユリックス」で行われます。先手は藤井王位です。
対局開始は19日9時。持ち時間は2日制の各8時間。昼食休憩は12時30分~13時30分。封じ手時刻は18時。20日9時に封じ手が開封されて指し継がれます。

立会人は中田功八段、副立会人(兼大盤解説)は稲葉陽八段、記録係は齋藤光寿三段(門倉啓太六段門下)、大盤解説会聞き手は藤井奈々女流初段がそれぞれ務めます。観戦記担当は小池大志さんです。

棋譜・コメントは紋蛇、ブログは翔が担当します。本局もよろしくお願いいたします。

【主催:新聞三社連合】
http://live.shogi.or.jp/oui/sansha.html
【主催:日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/match/oui/
【第4局主催:西日本新聞社】
https://www.nishinippon.co.jp/
【特別協賛:株式会社伊藤園 お~いお茶】
https://www.itoen.jp/oiocha/

以下は第4局の協賛団体です。
【宗像市】
https://www.city.munakata.lg.jp/
【QTnet】
https://www.qtnet.co.jp/
【nepia】
https://www.nepia.co.jp/
【九州リアルティ・アソシエイツ】
https://kyushura.com/