2025年7月

2025年7月16日 (水)

2025071585△4五歩の銀取りに対して、藤井王位は▲5五桂の犠打を放ちました。△同歩▲同銀右で、拠点を支えながら当たりをかわす狙いです。後手は歩切れで中央の銀は狙われにくく、次に▲7三銀成△同金▲5三香や、単に▲5四香が厳しくなります。
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20250715801日目の午前とは打って変わって、2日目の午前はゆっくりとした進行です。封じ手の△5四歩から▲4六銀△5一玉▲9五歩△4四歩と進んで上図。▲9五歩には55分、△4四歩には42分を費やし、長考合戦が続きます。△4四歩は飛車を活用する一着。永瀬九段の反撃が始まりそうです。控室では福崎九段が検討を続け、観戦記者の池田指導棋士五段が耳を傾けています。

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Img_9792(朝に降っていた大雨はあがった)

本日の神戸新聞朝刊には、第36期女流王位戦挑戦者決定戦▲西山朋佳女流三冠(肩書は当時)-△伊藤沙恵女流四段の第3譜が掲載されています。大川慎太郎さんによる執筆で、中盤戦で見せた伊藤女流四段の強い受けが印象的な内容です。
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対局2日目、永瀬九段は8時38分、藤井王位は47分にそれぞれ入室しました。関三段の読み上げどおりに1日目の指し手を再現します。1日目にして75手も進み、封じ手の図まで進むには時間を要しました。75手目▲3八金まで終えると、福崎九段は封じ手封筒を手に両者の間に移動。封筒にはさみを入れて用紙を取り出し、「封じ手は△5四歩です」と告げ、対局が再開されました。
Img_9687(「高そうなはさみやね」と福崎九段)
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