2023年8月24日 (木)

一夜明けて

王位防衛から一夜が明けて、藤井王位が改めて記者会見に臨みました。

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── 第5局から一夜明けての感想を。

藤井 序盤から本当に難しい将棋で、2日目に入って中盤で苦しくしてしまい、とても大変な一局だったと思っていますし、なんとか防衛という結果を出すことができてホッとしているところです。

── 八冠に向けての重圧は。

藤井 来週から王座戦が始まるということで、大変注目をいただける舞台になると思うので、それに見合う濃い内容の将棋が指せるように頑張りたいと思いますし、気負いすぎてもよくないかなとも思うので、なるべく自然体で対局に臨めればと思っています。

── 昨日、記者会見が終わったあとは。

藤井 対局の内容を軽く振り返ってから、今日を迎えたという感じです。

── 家族や師匠(杉本昌隆八段)への連絡は。

藤井 今のところ特にしていません。普段の対局でも、こちらから結果を連絡することはないので。家族には帰ったら少し話をするかもしれません。

── 昨夜は眠れましたか。

藤井 12時半ごろに寝て、7時半ごろに起きたという感じでした。やっぱり対局のあとは、スムーズに寝付けないことが多くて、昨日もそういったところはありました。

── 7月に21際になりましたが、勝利の美酒とかは。

藤井 お酒はまったく飲まないわけではないですが、普段飲むことはほとんどないので。昨日も飲んだりはしていません。

── 徳島対局について。

藤井 徳島では本当に毎年すごく歓迎していただいて、よい環境で対局をさせていただいていると思っています。例年、第5局でこちらにくることが多く、シリーズの中で急所の一局だなと毎年感じています。その中で結果を出すことができたのはうれしいですし、集中して対局できたのは徳島の皆さまのお陰と思っています。

── タイトルを持つことの重みは感じていますか。

藤井 今度、八冠に挑戦する機会を得られたのは光栄なことだと思っていますが、一方で自分がそれに見合った実力があるかというと、まだまだ足りないところが多いと感じています。結果を出したい気持ちはもちろんありますが、まずは実力をつけることが必要なので、今度の王座戦もあまり結果を意識しすぎず、しっかり集中して対局に臨んで、何か得られるものがあればと思っています。

── 永瀬拓矢王座とは昨年の棋聖戦で2回の千日手などがありました。永瀬王座との研究会などで、当時の思い出を語り合ったりすることはありますか。

藤井 昨年の棋聖戦第1局は2回千日手になったのですが、全体的に永瀬王座の作戦にうまく対応できなかったところがあったと思います。特に最初の千日手は、こちらが先手で千日手になってしまったので、その辺り、序盤の工夫がもっと必要なのかな感じさせられました。永瀬王座とは普段から研究会をしていただいていますが、公式戦については対局後に感想戦もしていますので、それ以外の場で改めて話すということはほどんどなかったと記憶しています。

── プロ入り50勝目で「節目(せつもく)」という言葉を使われましたが、八冠を達成されたら節目になりますか。

藤井 50勝のときは、いずれ到達するものという意識があって、そのような表現になったかと思いますが、八冠はそうではなく、挑戦する機会がすごく限られていることなので、そういった点で今回の王座挑戦は棋士人生を振り返ったときに、すごく大きなことになるのかなと思っています。

── 挑戦者と防衛者とで心構えなどに違いはありあすか。

藤井 始まってしまえば立場は関係なく、対等な戦いになりますが、気持ちの面では挑戦者のほうが勢いがついて、やりやすいというか。逆に防衛戦ですと開幕までにしっかりよい状態にして臨まなければいけないので、そういった難しさはあるかなと思います。

── 王座戦に向けての意気込みを。

藤井 永瀬王座と五番勝負で対戦できるのは楽しみですし、昨年の棋聖戦を踏まえて、より工夫をして面白いシリーズにできるように頑張っていきたいと思います。

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以上で、伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦七番勝負第5局の中継ブログを終了します。第65期七番勝負は、藤井王位の永世称号が懸かった番勝負になります。挑戦者に名乗りを上げるのは果たしてどの棋士なのでしょうか。今後にご注目ください。