──佐々木大地七段の印象について
6月から9局対戦して、序盤のうまさというのはもちろん、それ以上に中盤の強さを感じたと思っています。手厚く指されてこちらが苦しくなる将棋が多かったので、見習うところが多いのかなと思いました。
──今シリーズの将棋の内容を振り返って
第1局は序盤からまったく経験のない形になりました。駒組みの仕方がまずく、形勢を損ねました。駒組みの感覚というのをつけていけないと感じました。本局も横歩取りからの力戦調になって、どういう方針を立てるかがわかりませんでした。そのあたりに自分の課題を感じましたし、今後改善していかないといけないなと思っています。佐々木七段は相掛かりを得意とされていて、第4局は非常にうまく指されてしまったと感じています。
──七番勝負を振り返って
地元の愛知県から始まり、全国各地を回りました。それぞれ素晴らしい対局場で、気持ちよく対局できたと思っています。第4局の嬉野市とこの徳島市は、現地で車を使うことが多かったですが、今回はどちらも鉄道で現地入りできて楽しかったですし、いい思い出になりました。
──次の対局に向けての意気込みについて
最近の対局は、内容としてどれも課題が多いと思っています。これから集中して準備して、できる限りよい状態で臨めたらと思っています。
──ファンに向けてのメッセージ
長年開催していただいて、ファンの方の熱気を感じています。今年は前夜祭も開催していただいて、あいさつでも温かい反応をいただいて、励みになりました。
──王位を防衛した率直な気持ち
佐々木七段の力を感じる場面が多く、大変なシリーズだったと感じています。そのなかで何とか防衛することができたのは素直に嬉しいですし、とても勉強になるシリーズだったと思うので、今後の対局に生かせるように取り組んでいきたいと思っています。
──永世王位がかかる来期をどのように迎えるか
永世称号は、これまで意識することはありませんでした。あと1期ということで、貴重な機会なのかなと思いますし、来年の防衛戦までに少しでも実力を高めて臨めるように取り組んでいきたいと思います。