2023年8月

2023年8月15日 (火)

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12時30分、藤井王位が1時間38分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲佐々木七段1時間15分、△藤井王位2時間4分。昼食は藤井王位が角煮御膳、佐々木七段が刺身御膳。どちらも嬉野名物の湯豆腐がセットになっています。対局は13時30分に再開されます。

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嬉野温泉は古い歴史を持ち、江戸時代には宿場町として栄えました。和多屋別荘は1950年創業。2万坪の広大な敷地の中央には嬉野川が流れています。建物の一部には薩摩藩島津家の家紋があり、島津家が使用していた上使屋の面影も。対局室は佐賀鍋島藩の別邸を移築した貴賓室「洗心」が使われています。

タイトル戦は1992年に第50期名人戦七番勝負第3局の中原誠名人-高橋道雄九段戦、2007年に第20期竜王戦七番勝負第4局の渡辺明竜王-佐藤康光二冠戦(肩書はいずれも当時)が行われています。王位戦では2021年に第62期七番勝負第4局が予定されていましたが、豪雨災害により対局場変更。2022年の第63期七番勝負第4局は、挑戦者の豊島将之九段が新型コロナウイルスに感染したことで延期され、いずれも開催には至りませんでした。今期は念願の嬉野対局が実現しました。

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10時30分、午前のおやつの時間になりました。藤井王位は佐賀まんまるカステラと特選煎茶、佐々木七段は特選煎茶を注文。お茶はどちらも冷たいものを頼んでいます。嬉野市はお茶の名産地で、メニュー表にはお茶の種類がいろいろと載っていました。器は嬉野に窯元がある肥前吉田焼が使われています。

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戦型は相掛かりになりました。第2局でも佐々木七段は相掛かりを目指しましたが、居玉のまま▲9六歩と指していたため、▲6八玉とした本局は異なる作戦です。先後同型で追随する△4二玉(10手目)は珍しい手で、直近の実戦例は2022年2月までさかのぼります。王位戦挑戦者決定リーグで指された一局で、先手は当時六段だった佐々木七段、後手は伊藤匠四段(現七段)でした。結果は後手勝ち。藤井王位が佐々木七段の実戦経験のある形を選んだともいえ、双方に十分な準備がありそうです。

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