藤井王位が32手目を封じる 王位戦第4局は18時11分、藤井王位が32手目を封じ、1日目が終了しました。32手目にかけた時間は55分。1日目の消費時間は▲佐々木3時間8分、△藤井4時間46分(持ち時間は各8時間)。明日9時から指し継がれます。
力強い金立ち 連続しての長考になった佐々木七段、角交換から▲7七金(29手目)と金を立ちました。飛車を8筋に帰さない意味で部分的な手筋です。とはいえ△6五桂のように桂に当たる位置だけに、力強さを感じさせます。控室では「『同飛車大学』が出るんじゃないの」と中田八段の声。同志社大学とかけた豊川七段得意のジョークで、図で△7七同飛成と切る手もあるのでは、というわけです。いきなり切るのは無理筋かもしれませんが、飛車を逃げるのでも△7五飛と△3六飛の2つの選択があり、また長考になってもおかしくありません。
うれしの茶を味わう 16時ごろ、豊川七段と武富女流初段がABEMAに出演。和多屋別荘の館内を歩き、うれしの茶を味わいました。用意された冷茶は目にも涼しく、暑い今日にぴったり。嬉野は茶の栽培に適した地域で、うれしの茶は香りやうまみが強いという特徴があります。
スローペース 15時過ぎ、佐々木七段は57分の長考で▲2九飛(25手目)と引きました。2日制のタイトル戦らしいスローペースの進行です。最近は事前研究で序盤を早く指して時間を温存することが多く、タイトル戦も例外ではなくなりました。本局は両者ともじっくり構想を練り、昔の相掛かりを思い起こさせる展開です。
九州に縁のある関係者 今回の嬉野対局には九州に縁のある関係者が集まりました。中田八段と豊川七段は九州研修会の幹事を務めています。中田八段の弟子の一人である武富女流初段は佐賀県出身。3人は前夜祭でも楽しげなトークで会場を盛り上げていました。写真は午前中の控室で検討する様子です。