2023年5月

2023年5月 8日 (月)

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図は15時20分頃の局面です。▲5三角成は、2時間9分の長考での着手でした。馬を作りつつの王手で、対応を尋ねています。今度は羽生九段が少し手を止めて考慮中。後手は(1)△4二銀と(2)△2二玉のどちらも有力そうです。

Dsc_34092 (豊島九段。長考までは早指しで進めていたため、残り時間はまだ1時間30分ほどある)

53▲岡部-△増田康戦は、後手が5六にいた歩をおとりに、飛・角・銀・桂を使った理想的な攻めを繰り出しました。先手は受け続けてはいられず角頭を狙って反撃して、時刻は15時を迎えました。
現局面は、先手がうまく手をつなげなければ後手が優勢になりそうと、本日、東京・将棋会館で対局立会人を務める金沢孝史六段は話します。△2三同金もありますが、△3三角でどうするか難しいとのことです。

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Oui20230508030147▲渡辺明-△冨田戦は、序盤の駆け引きが続いていましたが、ついに開戦しました。局面はいま渡辺名人が▲2四歩△同歩と突き捨てを入れてから▲5九銀と引いたところ。△5五歩なら▲2四角△2二飛に▲3三角成△2七飛成▲1一馬と強く勝負する狙いと思われます。

Img_7505 渡辺名人が2筋を突き捨ててから銀を引く緻密な組み立てを見せた。

Img_7517 冨田四段はどう応じるか。手の広い局面だ。

Oui202305080401_61▲服部-△徳田戦は14時20分頃、図の局面まで進みました。先手は左桂を跳ねて▲8九飛から8筋を攻める味があります。また、▲1五歩△同歩▲1三歩の筋も生じました。△1三同香なら▲1四歩△同香▲2四歩△同歩▲同飛で攻めが決まり、手に困ることはなさそうです。

Hattori01 (服部六段は手に乗って攻め筋を作れそうだ)

20230508_38▲石井-△永瀬戦は、昼食休憩明けに後手が決断の一手を放ちました。図の△8一飛打がそれで、次の狙いは△8八飛成▲同金△同飛成です。先手はそれを防ぐことになりますが、▲7七銀なら△8七飛成▲同金△同飛成と強引に8筋を突破できます。△8一飛打の成否やいかに。

A7301706(永瀬王座)

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▲岡部-△増田康戦は後手の矢倉中飛車から5筋を制圧できそうな場面。ここ数手は先手にとって大事な場面で、後手の圧力から解き放たれるよう、慎重に立ち回る必要がありそうです。具体的には5六歩を取りにいく▲4七銀~▲5八飛が有力。

中盤戦が近そうです。

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(先手の岡部四段。ここ数手で押し込まれてはいけない)

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(後手の増田七段。矢倉中飛車らしい中央制圧を目指す)