図は104手目△3四玉の局面。佐々木七段は後手玉の安全を確保しました。入玉が視野に入ります。先手は後手玉の入玉を阻むための駒が少ないです。
一方、先手玉も三段目に玉がいて入玉する含みもあります。
2022年5月
2022年5月 2日 (月)
【紅組】▲伊藤匠-△豊島 詰めろ逃れの詰めろ
【白組】▲久保-△千葉 コビンに大駒を利かす
【白組】▲澤田-△羽生 感想戦の様子
感想戦のあとにインタビューが行われました。
【羽生九段の談話】
――今期のリーグ戦は3勝2敗で残留という結果になりました。
羽生 最初に連敗してしまって非常に苦しい状況だったんですけど、なんとかリカバリーして、残留できてよかったです。
――第34期にリーグ入りしてから30年間、残留以上という結果については。
羽生 特別、意識していたわけではないですけど、そういう数字になってよかったなと思っていますし、今期は特に幸運だったなと思っています。
――本局を総括して。
羽生 昔、何局かやったことがある将棋ではあったんですけど、お昼休みのところからは、かなり険しい形になってしまって。何か手があったらまずいと思って指していました。
――勝ちになったと思ったのは。
羽生 △3八桂成(54手目)と攻め合って、ちょっと残っているんじゃないかと思っていました。
(羽生九段は出だしが先手番2連敗で崖っぷちだったが、後手番3局を3連勝して残留を果たした)
【澤田七段の談話】
――今期のリーグを総括して。
澤田 今日の将棋もそうだったんですけど、負けた対局の内容がよくなかったので、その辺りが実力不足だったと思っています。
――本局を振り返って。
澤田 何かあればっていう感じだったんですけど、形勢判断ができていなくて、悲観して粘りを欠いたところはあったと思うので、その辺りが反省点ですね。
【白組】▲澤田-△羽生 終局
▲澤田-△羽生戦は18時5分、58手で羽生九段の勝ちとなりました。▲澤田3時間18分、△羽生3時間31分。
本局の結果、羽生九段、澤田七段ともに3勝2敗でリーグを終えました。また、直接対決の結果により、羽生九段はリーグ残留、澤田七段はリーグ陥落となります。