2022年5月

2022年5月 2日 (月)

投了図

▲糸谷-△池永戦は、100手で池永五段が勝ちました。終局時刻は17時48分。消費時間は▲糸谷八段2時間58分、△池永五段3時間26分。
勝った池永五段は4勝1敗でプレーオフ以上が確定。白組優勝の行方は、東京の▲澤田-△羽生戦の結果次第となります。一方、敗れた糸谷八段は2勝3敗でリーグ陥落です。

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図は56手目△4九成桂の局面。局面はさらに激しくなりました。そうした状況で図の△4九成桂は△5九金までの詰めろです。駒得しながら詰めろをかけており、後手が寄せ合いを先行しているとみられています。澤田七段はうまい手段を見出せるかどうか。

Dsc_0833_2 (勝てば残留の羽生九段。優位に立ったとみられている)

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図は71手目▲4六角まで。15時50分時点では、6局中本局が最も緩やかな進行です。ほかの対局はすでに中盤戦、対局によっては終盤戦の入り口に進んでいるものもあります。本局だけ持ち時間が違うかのようです。
三間飛車から相銀冠の将棋。囲いがほぼ同じで、好ポジションを目指す長い序盤戦が続いています。黒沢六段は図で45分以上考えています。

Dsc_0888 (昼食休憩後、扇子を広げて考える黒沢六段)

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図は42手目△1八飛まで。39手目▲8三歩に1時間11分使って以降、双方が20分以上の長考をしています。図でも澤田七段が43手目を25分以上考えています。
すでに激しい戦いで、水面下で詰む詰まないの変化も読んでいるかもしれません。

Dsc_0832 (熟考する澤田七段)

Dsc_0528 (将棋会館の前は緩やかな坂になっている)

Dsc_0530 (入り口の「将棋会館」は木村義雄十四世名人書)

Dsc_0533 (裏を見ると、名前が彫ってある)

Dsc_0535 (この看板の書は、洋画家である梅原龍三郎氏によるものもレプリカ)

Dsc_0933 (販売コーナー)

Dsc_0930001 (藤井聡太王位の扇子やアクリルスタンドなどが売られている)

Dsc_0937 (豊島九段の新しい扇子も。「結果自然成」)

Dsc_0939 (▲久保-△千葉戦の両者の著書
【久保利明 さばきの一手|将棋情報局】
https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=127346
【久保利明 粘りの一手|将棋情報局】
https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=129283
【サザンハヤクリ△3三金型早繰り銀【棋譜データ付き】|将棋情報局】
https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/?id=123275&pageID=10

▲8三歩成

大阪の▲糸谷-△池永戦は、糸谷八段が相手の攻めにうまく反発し、8筋にと金を作りました。先手は次に▲8二歩と打てば駒得が期待できますし、と金があれば終盤戦で上に逃げた際、入玉の守り駒として役立つ可能性があります。

糸谷八段
(相手の攻めに反発し、と金を作った糸谷八段)