2021年7月

2021年7月13日 (火)

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戦型は角換わりに進み、双方が早繰り銀に構えました。豊島竜王は後手を持って経験の多い形ですが、本局では先手で指しています。

控室では広瀬八段が封じ手用の封筒を準備する横で、日本将棋連盟の常務理事として現地を訪れている鈴木大介九段が棋譜を並べています。

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2021年7月12日 (月)

検分を終えた両対局者は、報道陣の取材に応じました。2人とも旭川を訪れるのは今回が初めてです。藤井王位は本人の希望で新千歳空港から電車で旭川入りしたとのこと。豊島竜王は対局に向けて空路で移動するのは初めてだと話しました。

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■藤井聡太王位

「車窓の外に広がるのどかな光景を眺めながら来て、リラックスできた。第1局は敗れたが、そのあとも対局が多く、その中で切り替えることができた。昨年の経験があるので、日程的なきつさは感じず、いいペースでできている。昨年とは違って大盤解説会も開催されるということで、ファンの方に最後まで楽しんでいけるような熱戦にしたい。第1局は序盤の構想力で差が出てしまったので、その点も対応できるようにしたい。番勝負のスコアは気にせず、持ち時間が長いので、一手一手集中して指したい」

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■豊島将之竜王

「空港の辺りは田園地帯ののどかな風景だった。涼しい気候で、対局に集中しやすく、ありがたい。タイトル戦の移動で飛行機を使ったのは、今回が初めて。以前は飛行機に乗ると耳が痛くなってしまったが、手術で症状が改善した。2年前の北海道対局は陸路で移動し、函館で1泊。それはそれで楽しかったが、やはり飛行機は楽。藤井王位は第1局のあとも棋聖防衛を決めるなど、充実している。(叡王戦とあわせて”十二番勝負”になることについて)先は長いので、明日の対局もなるべくよい内容にして、次につなげていきたい。2年前の大盤解説会では、遠方からも多くの方にきていただいた。全力を尽くして、ファンの方によい対局をお見せしたい」

藤井王位は新千歳空港から鉄道を使い、豊島竜王は旭川空港からバスで対局場の花月会館に入りました。16時30分から予定されていた検分は5分ほど早めに始まり、使用する盤と駒、部屋の照明や空調、脇に置く飲み物の種類等を確認しました。2組用意された駒のうち、藤井王位が選んだのは木村名人書、木村文俊作の盛上駒。木村義雄十四世名人の筆による書体を、実弟で駒師の木村文俊が作った駒です。もう1組の駒は関根名人書で、こちらは関根金次郎十三世名人ゆかりの書体です。盤については対局者からぐらつくという意見があり、対局当日までに対応することが決まりました。

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