2014年9月

2014年9月25日 (木)

第55期王位戦は羽生王位が木村八段の挑戦を4勝2敗1分でしりぞけ、幕を閉じました。

本局は北海道新聞・東京新聞・中日新聞・神戸新聞・徳島新聞・西日本新聞の各紙上において、11月14日より鈴木宏彦さんによる観戦記が掲載されます。詳しくはそちらも合わせてご覧ください。

第55期王位戦をご観戦いただき、ありがとうございました。第56期王位戦もお楽しみに。

Dsc_7678 (名シリーズは陣屋で決着することが多い。激闘の七番勝負だった)

(紋蛇)

Dsc_7631_2(「封じ手は疑問でしたか」と羽生王位。自信がない局面が続いた)

Dsc_7638_2 (木村八段。流れを引き寄せたものの、逆転負けを喫した)

Dsc_7643

Dsc_7644

Dsc_7649_3

Dsc_7655 (感想戦は17時50分に終了した)

Dsc_7596_2 (感想戦の前に大盤解説会へ。お客さんの前で終盤を振り返った)

Dsc_7601_2 (対局室に戻り、感想戦を行う)

Dsc_7603_2 (防衛を決めた羽生王位)

Dsc_7611_2

Dsc_7622_2 (敗れた木村八段。羽生王位の壁は厚かった)


(紋蛇)

Dsc_7568 (勝った羽生王位。本局の勝利で防衛を決めた)

--お疲れ様でした。まずは本局の内容から伺います。▲1四歩は飛車を捨てての攻めでしたが、いかがでしたか。
封じ手のところはかなり迷ったんですけど、良くなかったかもしれないですね。小駒だけの攻めになってしまったので、飛車を逃げる手も考えないといけなかったかもしれません。2日目のお昼のところは、はっきり悪いんじゃないかと思っていました。△6六歩が先手で入ってしまったので。

--▲8三香から▲2一銀不成と攻められました。終盤はいかがでしたか。
難しいと思っていました。最後もすっきりしていない終盤なんじゃないかなと。勝ったと思ったのは本当に最後のところです。

--4勝2敗1持将棋で防衛です。シリーズを振り返っていかがでしたか。
長手数の将棋も多く、大変なシリーズでした。

--王位4連覇、王位通算獲得数は16期になりました。
この一局のことだけ考えていたので、記録の方は意識していなかったです。ひとつ前に進めて良かったかなと思います。

Dsc_7580_2

Dsc_7584 (敗れた木村八段。2回目の王位挑戦も、奪取はならず)

--木村八段、お疲れ様でした。本局は受ける展開になりましたが、いかがでしたか。
▲1四歩と垂らされて、よくわけがわからなくなっちゃって……。まずまずなのかなと思っていたんですけど、香車打たれて、そこからまずかったですかね。気がついたらちょっと苦しいかなと思っていましたね。最後はまあ、こんなんじゃだめだったですね。

--シリーズを振り返っていかがですか
力が足りなかったかなと。

Dsc_7585 (絞り出すように答える。その声はかすれていて、小さかった)

(紋蛇)

119図の局面で木村八段が投了。4勝2敗1分で羽生王位の防衛が決まりました。
終局時刻は16時31分。消費時間は▲羽生6時間8分、△木村7時間43分(持ち時間、各8時間)。羽生王位の王位獲得は連続4期、通算16期。七大タイトルの総獲得数は89期。

(牛蒡)