千田四段は故・村山聖九段の扇子を使って対局しています。千田四段は村山九段の弟弟子(ともに森信雄七段門下)にあたります。
村山九段は公式戦最後の対局が、王位戦の将棋でした。対局日は1998年3月30日。年度の替わる4月1日からは休場して療養に努めましたが、98年8月8日に亡くなりました。村山九段の絶局を紹介します。130手目△9七角成が最後の決め手になりました。
村山九段の対戦相手である木村現八段は今期の挑戦者決定リーグ白組で優勝し、挑戦者決定戦に進出しています。本局の勝者が木村八段と対戦します。
開始日時:1998/03/30 10:00
終了日時:1998/03/30 22:44
棋戦:第39期王位戦挑戦者決定リーグ白組
持ち時間:各5時間
消費時間:136▲299△295
場所:東京・将棋会館
先手:木村一基四段
後手:村山 聖八段
▲7六歩 △8四歩 ▲7八金 △3二金 ▲2六歩 △8五歩
▲7七角 △3四歩 ▲8八銀 △4二銀 ▲2二角成 △同 金
▲7七銀 △3二金 ▲3八銀 △7二銀 ▲4六歩 △6四歩
▲4七銀 △6三銀 ▲5八金 △5四銀 ▲5六銀 △6五歩
▲6八玉 △5二金 ▲7九玉 △4一玉 ▲9六歩 △9四歩
▲3六歩 △3一玉 ▲1六歩 △1四歩 ▲3七桂 △3三銀
▲8八玉 △4四歩 ▲4八飛 △7四歩 ▲1八香 △6四角
▲4七金 △7三桂 ▲4九飛 △4三銀 ▲6九飛 △6二飛
▲6六歩 △同 歩 ▲同 飛 △6五歩 ▲6九飛 △5四銀
▲1九飛 △2四銀 ▲2九飛 △3三銀 ▲1九飛 △2四銀
▲1七香 △2二玉 ▲1八飛 △3一玉 ▲2五桂 △6六歩
▲6八歩 △2二玉 ▲3五歩 △同 歩 ▲6六銀 △4三金右
▲8三角 △6五歩 ▲7七銀 △6三銀 ▲7五歩 △同 角
▲1五歩 △同 歩 ▲1三歩 △同 香 ▲同桂成 △同 銀
▲1五香 △1四歩 ▲同 香 △同 銀 ▲1五歩 △同 銀
▲同 飛 △1四歩 ▲1九飛 △8一香 ▲7一銀 △4二飛
▲6一角成 △8六歩 ▲同 歩 △8七歩 ▲7九玉 △8六香
▲1三歩 △4一飛 ▲6二馬 △6六桂 ▲1四飛 △1三桂
▲3四香 △同 金 ▲同 飛 △3三金 ▲1四飛 △8八歩成
▲同 金 △同香成 ▲同 玉 △8七歩 ▲同 玉 △8六歩
▲7六玉 △7一飛 ▲6九金 △8七歩成 ▲5五銀 △7七と
▲同 桂 △6四銀 ▲8九香 △9七角成 ▲同 香 △7五銀打
▲8七玉 △8六歩 ▲9八玉 △8七銀
まで136手で後手の勝ち
2014年5月
2014年5月16日 (金)
千田四段らしい長考
持久戦模様
玉不在の銀冠
図は13時40分頃の局面。
後手は銀冠の堅陣を組み上げました。玉はまだ城の外ですが、2~3筋は攻められそうな場所のため、一刻も早く入城したいところ、とは言い切れないようです。後手がどのように陣形をまとめるのか、千田四段の構想が注目されます。
(八雲)