図は16時30分頃の局面。
行方八段は10分の考慮で▲5五歩(上図)と突き出しました。
この手は▲4五歩と角を追ったときに△8八角成を消したもので、本譜のように△6四金▲4五歩△5五角▲同角△同金(下図)で角の取る位置を中央にずらすことができます。単に▲4四角は△同金で、後手の金が働いてしまいます。
本線ではありませんが、控室でも▲5五歩の変化は検討されていたようです。図の△同金以下、(1)▲4四歩を入れる変化と単に(2)▲4一角と打つ変化が検討されていましたが、いずれも先手の攻めが細くつながらなそうだとみられていました。小林健九段は後手がよさそうだ、という感想を残しています。
その順に踏み込んだ行方八段がどのような攻めの構図を描いているのか、今後の指し手が注目されます。
(継ぎ盤の1つを現在挟んでいるのは小林健九段と香川女流初段)
(取材も兼ねている森信七段はメモを取りながら)
(若葉)
2013年7月24日 (水)